日本のカジノ問題から透けて見える裏権力の話

カジノ肯定の正当性が全て無に帰す

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画像:https://casino-navi.net/m_info.php?type=parts&id=PA000000000000137879

 2年近く前、ある記事を書いた中で、日本のカジノ問題について少しだけ触れました。まずはそちらを引用したいと思います。

 
……なんかここに来て、安倍首相がなぜカジノにこだわったのかわかる気がします。つまりこういうことです。トランプに多額の資金を提供した人物としてラスベガスのカジノ王であるシェルドン・アデルソン(2007年度版の世界長者番付6位)がいますが、彼はシオニストであり、イスラエル・ロビーの中心人物です。日本のカジノ構想で儲けたいのでしょう。そのために、彼の特使としてイスラエルのベンヤミン・ネタ二ヤフ首相が来日したということです。ネタニヤフはペリーの黒舟来航の現代版です。今回の黒船はネタニヤフでした……
https://nikusiminorensa.at.webry.info/201701/article_2.html


 そして今月10日、次の内容が様々なメディアで取り上げられました。一つを引用します。

 
米調査報道専門ニュースサイト「プロパブリカ」は10日、安倍晋三首相が昨年2月に訪米した際、トランプ大統領が安倍氏に対し、トランプ氏の大口献金者が会長を務めるカジノ運営大手「ラスベガス・サンズ」の日本参入を働きかけていたと報じた。大統領が献金者の個人的なビジネスの利益を他国の首脳に求めることは、規範に反する異例な行為だと指摘している。
  
 同サイトによると、ワシントンで日米首脳会談を終えた両首脳は、昨年2月10日夜からトランプ氏のフロリダ州パームビーチにある別荘「マール・ア・ラーゴ」に移動。ゴルフや食事など週末をともに過ごした際、トランプ氏が突然、大口献金者シェルドン・アデルソン氏のカジノ事業について話題に持ち出した
 
 日本側の関係者は驚いた様子だったが、トランプ氏は安倍氏に対し、サンズへの日本での事業許可を強く検討すべきだと求めた。その会話を知る関係者の話では、「安倍氏は回答せず、『情報をありがとう』と述べた」という。
  
これに先立ち、アデルソン氏は首脳会談前日の9日夜、ホワイトハウスでトランプ氏と夕食を共にしていた。さらに翌10日午前、安倍氏が出席した全米商工会議所主催の朝食会にアデルソン氏も同席。この場には、ほかに二つのカジノ業者もおり、安倍首相とカジノに関して意見交換したという。(後略)
https://www.asahi.com/articles/ASLBC4VSLLBCUHBI01V.html

 
 めちゃくちゃ遅いよ……って一言です。

 マスメディアは、嘘は書かないけど真実も書かない、と言われたりします。たとえばこれに少しつけ加えるなら、事実は書くけど真実は書かない、です。一番だめなのは、思考レベルが低すぎて、聞いたものをそのまま書いているだけ、です。上に引用したニュースには、知るべき事実(真実)がない、そう私は感じます。やはり、『分析』が大事です。それはべつに、国会図書館に行って山ほど資料を漁れ、というのではなく、ニュースという物語の続きを連想するのです。それは未来へだけでなく過去へも。そして今現在なら、その連想を対象物や対象人物に深く、深く。やり方は簡単、キーワードとなるような複数の単語を検索エンジンに打ち込み、出てきた内容を閲覧し、その中のキーワードとなるような複数の単語を再び打ち込み、出てきた内容をまた閲覧する。そのくり返し。簡単でしょ? ネットサーフィンすればいいだけなのです。それだけでも情報力は他人の何倍にもなるでしょう。ちなみに、私のやり方をお教えしておきます(真似する必要は一切ありません)。

①『朝日新聞』、『日経新聞』、『東京新聞』から記事を切り抜いて、その日のどこかで時間を作って一気に見る(切り抜かない記事はさっと目を通すだけなので、1紙だいたい5分ぐらいしか見ないので、計15分程度)。ちなみに、ジャーナリストの池上彰さんは毎日11紙読んでるそうです。
②ネットニュースを見る。主に『ニューズウィーク』、『ビジネスインサイダー』、『ハフィントンポスト』、『wired』、『リテラ』、『MONEY VOICE』、『東洋経済』。
③書こうとする記事に関するような本を書架から多数用意する。
④何か見落としがないか、検索エンジンで適当にキーワードを打ち込んでみる。ネットサーフィン。

 ①は新聞代がかかりますし、③は本を買わなければなりません。ですから、②と④だけでもいいと思います。これならスマホ片手でもできますし。

 で、本論に戻りますが、上記の引用記事やそれ以外の記事でも、マスメディアは大口献金者がシェルドン・アデルソン氏である、だけしか書いていないのです。で、安倍さん、そりゃいけないよ、みたいな終わり方。なんじゃそりゃ、って話です。

 連想のことに触れたんで、ちょっとしてみましょうか。

アデルソン➡彼はシオニスト➡シオニストはキリスト教福音派とつながっている➡キリスト教福音派はその過激思想からイスラエルで戦争が起こってほしいと思っている➡キリスト教福音派はトランプ支持者たちである➡トランプはイスラエルに寛大であり、家族はユダヤ教徒である➡イスラエル建国に多額の投資をしたのはユダヤ人のロスチャイルドである➡エドモン・ド・ロスチャイルドはトランプの不動産業に投資していた➡ロスチャイルドの会社に『N・M・ロスチャイルド&サンズ』がある➡『N・M・ロスチャイルド&サンズ』にはウィルバー・ロスがいた➡ウィルバー・ロスは商務長官としてトランプを支えている

 以上の内容はネットサーフィンすれば全てわかるものです。要は、調べるか調べないのか、だけなのです。

 で、私が嫌いなのは、「結果、シオニストは全員悪だな!」と超、超、超単純思考でしか物事を考えない人たちです。そういう人たちがよく知りもしないでふざけた差別をくり返すのです。そういうのにはウンザリです。自分が精神を病んだ一つが、そういうクソ社会にストレスを極度に感じたからだと(自分判断ですが、心療内科医もそう言っていた)思っています。

 よくこういうのありませんか?

「日本への中国移民が増えたせいで、日本人の雇用が奪われている」的な発言。そして、中国人はクソだ、中国人はバカだ、をくり返し、その超短絡的思考を振り撒いている。

 みなさんなら、こういうことを言う人間たちにどうツッコミます?

 相手を窮地に立たせるのは、ものすごーく簡単です。私の身近な実例を挙げましょうか。

「へー、で、どのくらい雇用が奪われてるの?」
相手「いや、具体的にはわからないけど」
「え? だって、何かのデータを見たんでしょ?」
相手「いや、ネットでそう言ってたから」
「どのサイト? 経産省とかどこかの公益法人?」
相手「たまたま見つけたから、そこまでは把握してないけど……」
「ふーん、じゃ、そのサイトは具体的には言ってないとして、どういう調査で、だいたいどれぐらい日本人の雇用が奪われてるって言ってたの?」

 こんなもんですよ、人間は。

 話は変わりますけど、私は人間には好き嫌いがあって当然で、あっていいと思っています。ですが、たとえば嫌う場合、その嫌い方が嫌いなのです。嫌うべきところを嫌えばいいのに、個人そのものを嫌ってしまう、いませんか、こういう人? っていうか、たぶん殆どの人がこれです。

 私は聖人君主じゃないですから、人を人と思わないクソ野郎は、たとえ良いところがあろうがクソ野郎だと思っています。自分で、「嫌うべきところを嫌でばいい」と言っておきながら、個人そのものを嫌ってしまう自分がやはりいます。ただ、そういう人間じゃない場合があるじゃないですか。誰かに嫌がらせをするわけでもなく、ただ純粋に、普通に暮らしているだけなのに、どこかの誰かが嫌いな部分を見つけ出し、そして案の定、全てを嫌いになる。そしてその全ての嫌いを第三者と共有しようとする。いじめっ子の思想ってまさにこれですよね。

 シオニストのことを話しましたが、たとえば先日、イスラエルがシリア人負傷者を救うというニュースがありました。シリア人のハニは幼い頃、「ちゃんと夕食を取りなさい。さもないとシオニストが血を吸いに来るわよ」と母親に脅かされたといいます。そんなハニが大人になり、妻子と共に内戦の戦火から逃れる途中、同胞のシリア兵に撃たれて負傷したのです。それを助けたのは、国境地帯にいた敵であるイスラエルの衛生兵だったのです。

 私は記事を読んで泣きました。これまで見てきた中東での悲惨な写真の数々、悲惨な記事の数々が頭を駆け巡りました。このまま憎しみがストップしてくれればいい、心からそう思いますが、そうならない事情がある。だから私はブログのタイトルを「憎しみの連鎖」にしました。

 トランプが嫌いです。大嫌いです。トランプを支持する人間は、差別される側に目を向けない。いいところだけしか見ない。政治の世界じゃなく、一般社会も同じ構造。だから私は孤独が寂しいとわかっていながらも孤独を好んでしまう。
 
社会が変わっても人間性は変わらない
 
 前回、『ホモ・デウス』を著したユヴァル・ノア・ハラリ氏について少し触れました。人類は次なるステージに向かうとしたハラリ氏。それはすなわち、自らを「デウス(神)」にアップグレードさせ、「ホモ・デウス」になるのではないか? と(もちろん、比喩表現)。

 これが人間至上主義の行く先であるとするならば、その人間はやはりエリートに限られる。どんなに時代が経ってもその意識だけは変わらない、私はそう思います。結局、我々は羊であるしかないのでしょうか?

 ハラリ氏は、かつてクリス・アンダーソン氏と「TEDダイアログ」で対話をしました。

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画像:https://ja.tiny.ted.com/talks/yuval_noah_harari_nationalism_vs_globalism_the_new_political_divide

 ハラリ氏は言います。世界規模の協力がなければ、世界を救うことはできない。つまりは、世界全体で物事を考えなければならないと言っているのです。でもそうはならない現実。世の中にとって善くないことをしていると自覚している国があったとしても、自分たちだけが止めるわけにはいかない、止めるわけにはいかないから止めない。それが人間の思考。核開発競争がいい例ですよ。

 ハラリ氏は言います。新しい技術が人類全体に力を与えるのは間違いないが、しかしながら、またもや少数のエリートたちが全ての利益や成果を享受すると。そして、大多数の一般大衆の生活は悪化すると。そのエリートはトランスヒューマニストかもしれませんね。

 ハラリ氏は、貿易のようにウィン・ウィンの状況であれば、世界政府のようなものがなくて大丈夫だが、気候変動のように誰もが敗者になる状況では国を超えた権限を持つ者、つまりは、真の権威を持つ機構がない限り問題解決はずっと難しくなるといいます。たしかに正論だと思います……そこに他人を蹴落とす思惑がないなら。
 
 思考を働かせてみましょうか。

 少数エリートを性悪だと考えてみます。気候変動により(氷河期の到来としましょう)、誰もが敗者になってしまう。だからこそ地球規模の協力が必要になる。しかし、かといってエリートが、彼らが見下す一般大衆に笑顔で「一緒に頑張ろう!」と言うことはないでしょう。ありえるとしたら、一緒にはやるが、エリートと奴隷として。でも、奴隷扱いするなら奴隷は反発する。エリートに協力するわけがない。なので、うまい具体に自分たちの都合の良い方向へと誘導する。たとえば、AIにより雇用が奪われるというプロパガンダを大々的に長い年月をかけてやる(ただし、奪われること自体は嘘じゃない)。そしてその節々に「ベーシック・インカム」の必要性を訴える。もちろん、反発する人たちはいる。でも人間社会、多数決で物事が決定する社会、大多数が支持すれば「勝ち」となる。賛成の人間が勝手に反対の人間を駆逐してくれる。そしていつしか、国民主権をいとも簡単にエリートたちに手渡す。その代わり自分たちを保護してくれと、生かしてくれと、働かせてくれと、金をくれ、と……。

 ま、妄想です。でも、人間を分析するならそこまで考えなければ考えたとは言えない、と私は思います。だから、ハラリ氏は私なんかよりずーーーっと頭が良くても、私よりもずーーーっとマインド・コントロールにかかりやすいと思っています。超論理的な人間は、その分マインド・コントロールしやすい、って私の勝手な判断ですが。ちなみに、オウム幹部は皆エリートぞろいでした。あと、マインド・コントロール論について書いたある学者さんの本を読んだことがあるのですが、アメリカ同時多発テロでイスラム教の教義がどれだけ人をマインド・コントロールできるかを書いていました。でも、あれ? って思いませんか? そのテロ、ほんとにイスラム教徒がやったの? って。つまり、テロ自体に嘘はない、と判断してしまっているのです。どうします? マインド・コントロールを教えている人間がマインド・コントロールされていたら? だから私は誰も信用しませんし、私は誰も信じません(情報に関して)。私がすることは、ただ「自分で判断する」ということです。

グレート・リセッション(大収縮)は再び起こるか?

 米フォーブス誌が発表した2018年の米長者番付。1位になったのはアマゾン創業者でCEOのジェフ・ベゾス(1600億ドル:約18兆1000億円)。24年間首位の座にいたビル・ゲイツ(970億ドル:約11兆円)が2位となりました。トランプは31億ドル(約3500億円)で259位です。改めてトランプが小金持ちだということがわかりますね。

 小金持ちは大金持ちに勝てない……大金持ちに利用されている? そんな視点も必要です。

 アメリカは大型減税を打ち出したので経済成長していますが、それは財政赤字との戦いになります。米議会予算局(CBO)は、米国の連邦政府債務(民間保有分)が28年度に29兆ドル(約3200兆円)と10年間で2倍になると示しました。GDPに対する債務の比率は78%から96%へ。

 トランプを支持する者たちは新自由主義者でグローバリズムを歓迎するが、当の本人であるトランプは反グローバリズムです。多国間との協調関係ではなく2国間協定を進めています。威圧的な態度、保護主義、トランプは中国との貿易戦争を「無期限の戦い」と称しました。中国は、ネット大手アリババ集団の米国での100万人雇用創出計画を撤廃。その他、半導体の自国生産を目指し、液化天然ガス(LNG)の調達先を中東に確保しました。そして米国のLNGに対しては10%の追加関税をする見込み。

 国際決済銀行(BIS)の17年末のデータでは、中国の民間部門の債務は対GDP比で200%を超えます(10年前は115%)。世界経済を担う中国経済に問題が生じた場合、世界はカオスに陥ること間違いなしです。ちなみに、日本はリーマンショック後の借金残高の比率(悪化)がG7の中で最も進んでいます。日本のGDPに占める借金残高の比率、07年➡175.4%から18年➡236%に。

 日本は政策金利がゼロに近づき、これ以上の引き下げができないので、量的緩和⁽¹⁾を実行します。
(1)量的緩和は日銀が金融機関から国債などの資産を大量に買う政策

 今や日銀の資産は550兆円超(日銀が保有する国債は国債発行残高の4割超)。金融政策を平時へと戻さなければなりませんが、大リスクと背中合わせなのです。それにトランプは、世界貿易機構(WTO)ルールを無視して、輸入車に25%の追加関税を課すとまで言っている。ヤクザですよ、ヤクザ。

 新興国の株式や債券で運用する投資信託の残高はトルコショック後の8月末に約5兆9000億円と、昨年末から8000億円減少しました(2013年の半減近く)。それによってファンドの運用成績が悪化しています。このまま悪化で終わらせるわけがない。虎視眈々と市場に罠を張り巡らすのです。

 その罠でしょうか? 10日のニューヨーク株式市場はダウ工業株30種平均が急落したのでしょう。米国を起点とする株安は日本をはじめ各国に波及して、世界同時株安になりました。

 VIX指数と呼ばれるものがあります。これはS&P500種株価指数のオプション価格をもとに算出されるもので、将来の価格変動が大きいと予想されると上昇します。特に、相場の下落リスクが高まると、損失を限定する「売る権利(プット)」を買う投資家が増え、上昇につながるので「恐怖指数」と呼ばれています。この指数を逆手に取り、指数が下がれば収益があがる、いわばVIXの空売りをしかけるタイプの上場投資信託(ETF)や上場投資証券(ETN)は大きな損失を被りました。

 このVIX指数が今月10日に約4割上昇して一時約23になり、11日には約29までに上昇しました。VIX指数は20を超えると市場の不安心理が高まっていると解釈されます。これには「リスク・パリティ」運用が関係しています。株や債券など資産ごとの価格のブレを注視し、それが資産間で等しくなるように調整しながら運用しているのですが、ある資産の変動率が上昇した場合には、機械的にその資産の持ち高を圧縮するための売りを出すのです。

 だったらそうなるように社会を導けばいい、そう思いませんか? そう思わないのはガッチガッチに価値観を固められた大人であって、子供のような柔らかい脳みそには否定しません。ですから、世の中を見るには子供のような柔らかい脳みそにならなければなりませんね。

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