MMT批判コメントに対して
私が書いた一つ前の記事に関して、次のような批判コメントを受けました。
2020年11月15日 21:39
MMT論者はバカだ。
MMT論者は国債発行によっていくらでも資金調達ができると思っている。奴らは「クラウディングアウト」(行政府が資金需要をまかなうために大量の国債を発行すると、それによって市中の金利が上昇するため、民間の資金需要が抑制される)を理解していない。
よってここの管理人もバカだ。反論できないだろう。失笑だ。
2020年11月16日 00:46
それにMMTバカさんに付け加えておく。
国債は海外勢も買えるということだ。それは外国勢の資金に依存することで、弱みを握られるのを意味する。どう解決する?
コメント欄での回答ではなくわざわざ記事にしたのは、必然と回答が長くなってしまうのと、どうせなら皆さんにも経済マスターさんが言ったことについて知ってもらいたいと思ったからです。……が、これは本来議論する以前の問題なのです。経済マスターさんは、事実関係をきちんと理解していないことから起こる誤謬に陥っているのです。回答というよりも教授することになるでしょう。
教授……教え授ける……私の上から目線の言葉に、経済マスターさんはきっとイラっとくるでしょう。「お前、何様だよ!」とか「ふざけんな!」とか。そうなると、人間というものはだいたいにおいて同じような反応を起こします。負の感情で自身の身体を覆ってしまい、相手の合理性を一切無視する方向に働くのです。つまり、どんなに相手が「もっともなこと」を言ったとしても、どんなに相手の言うことが「もっともなこと」だと認識しても、自分のプライドを守りたい一心から、相手に同意しないよう全力を注ぐ、ということです。
ですから、私がどんなに論理的に合理的に話しをしても、経済マスターさんは受け入れないからもしれません。ただ、ここでまたまた社会心理的な現象も生まれる可能性もあるのですが、私がそのように指摘したので、逆に「傲慢だ」と思われたくない思考が働き、私の言うことを素直に(とはいっても、世間体を気にして)受け入れる可能性です。どちらになるかはわかりませんが、とにかく、経済マスターさんの言っていることは確実に間違っているので、それを具体的に述べていきたいと思います。
経済マスターさんには、最初に次の言葉を捧げます。
「判断材料が足りないのに結論を出すのは、私たちが非常によくおかす不合理なミスの一つだ」『不合理』スチュアート・サザーランド、16頁
経済マスターさんはまさに判断材料が足りないのです。あなたはMMTに関する書物を読み漁りましたか? MMT論者の言っている本質をきちんと理解した上で意見しようと努力しましたか? してないでしょう。コメント内容からすぐにわかりました。なぜなら、MMTは経済マスターさんが指摘したことについて最初の最初からちゃんと述べているからです。
経済マスターさんが言っていることは、かつての私が同じように疑問に思っていたことです。ですから、かつての私はあなたと同じ立ち位置だったと言えるでしょう。でも私があなたと違うのは、自分の先入観を疑い、きちんと勉強することから始めたということです。自分をいったん無知の状態に戻したのです。そうしたら、MMT論者の言うことには一切の反論ができないことに気づきました。ソクラテスの言う「無知の知」から「本当の知」を得ることができたのです。
まずはあなたが言った「クラウディングアウト」(行政府が資金需要をまかなうために大量の国債を発行すると、それによって市中の金利が上昇するため、民間の資金需要が抑制される)について言いましょう。
クラウディングアウト……この記事を読んでくれている他の皆さんにもわかるように少し詳しく説明しますね(前提として、財政破綻論があり、税収によって政府を運営するという概念があります)。
クラウディングアウト……どういうことか?
①財政赤字は政府の借金を意味する
②政府は借金のために、民間の貯蓄からマネーを借りることになる
③借り入れの原資となる民間の貯蓄には限度があり(マネーを刷ることができないから)、誰もが貯蓄を欲しがれば借り入れコストは上がる(金利上昇)
④金利上昇によって借り入れコストが上がると、力の弱い民間企業は競争原理の中で淘汰され、必要な資金を確保できなくなる
⑤その結果、民間投資は減少する。会社はリストラを断行し、経済成長が衰える
以上の内容を集約すると、経済を悪くするのは政府そのもの、ということ。なぜなら、一番力を持っているのは政府であり、政府が民間から借り入れすることで、本来ならば民間に投資されるはずだったマネーを奪うことになるから。
ほんとですか、これ?
MMT論者のステファニー・ケルトン教授が用いたバケツの概念を使わせてもらって説明します。
政府が民間のバケツに10,000円を入れ、民間が税金として9,000円を支払う。すると、民間のバケツには1,000円が残ることになりますよね。……財政赤字の発生です。1,000円分の赤字。でも、ここで見てください。政府が1,000円の赤字とはいえ、民間は1,000円の黒字です。このことが経済学者には理解できていない。政府の赤字の方にしか目が向かず、民間の黒字を無視している。池上彰さんも理解できていないし、経済マスターさん、あなたも理解できていないのでは? 政府の赤字は民間の黒字。
とりあえず、民間の黒字を無視して話を進めましょう。
政府は考えます。財政赤字はけしからん。よって、政府支出を税収の範囲内にとどめよう、と。で、次の図になります。
財政赤字は0円になりますが、民間も0円。つまり、民間の黒字がまんま消えてしまうのです。
じゃあ、話をさらに進めて、今度は政府が0円ではなく黒字を出しにかかるとした場合です。
政府が黒字、民間の赤字になりましね。
ということはですよ、国債を発行し(借金をし)、財政赤字を増やしても民間の貯蓄を食いつぶすことはなく、逆に国債を発行せず(借金をせず)、財政黒字に導くことが民間の貯蓄を食いつぶすことになるのです。
「クラウディングアウト説」を信奉する人たちに共通しているのは、日本には円紙幣が一か所に集められている巨大な山があり、そこから円紙幣を引っこ抜いているという感覚です。
画像:https://i.pinimg.com/originals/0c/e0/a6/0ce0a6964383f3fedbdde8b34fe225ea.jpg
その山には管理人がいて、管理人が円紙幣を引っこ抜くものに貸し出し金利を課している。円紙幣が山積みになっているなら、管理人も低金利で融通する。しかしそこに政府が介入し、大量に円紙幣を引っこ抜こうとするもんだから、円紙幣の山があっという間に減ってきて、慌てた管理人は、需要がヤバいとみて金利を引き上げる。だから力の弱い民間企業は競争原理に負け、円紙幣が引っこ抜けなくなる……すべて間違い。すべて間違い。すべて間違い。
で、今度は国債について考えてみましょうか。
政府は財政赤字が生まれると、その分を国債発行によってカバーしようとします。上記したバケツの画を例にするなら、民間から回収できなかった1,000円分を国債を発行して賄うということです。
でも、考えてみてください。国債をも用いて民間から引っこ抜く1,000円って、元々は政府が最初に渡した10,000円の一部分だということを。つまり、民間から借り入れる1,000円は、政府自身のもの、だということです。民間から借りてなどいないのです。
で、国債を用いて民間から1,000円を引っこ抜きましたが、引っこ抜いたという表現自体が間違いで、実際は1,000円という利息のつかない紙幣を、利息がつく1,000円(国債)と交換しただけ、なのです。
以上からわかるのは、政府は民間に資金に依存していないということ。
で、ここでついでに、前回の記事の最後に記したことを書きましょうか。こう書きました。
で、誰もが疑問に思うことがあります。私も疑問に思ったことです。「もしお金をいくらでも刷れるなら、なぜわざわざ国債を発行する必要があるのか? 国債を発行しなくたって、ただ市中銀行の当座預金にマネーを供給すれば済む話じゃん」と。
ですよね。信用創造(万年筆マネー)ができるなら、なぜわざわざ国債を発行するというような面倒な手続きを踏む必要があるのか?……それは金利を維持するためです。
国債を発行せずに、市中銀行に資金を供給したとします(日銀にある市中銀行の当座預金をコンピューターのボタン一つで増やす)。すると、市中銀行はマネーが増えて安心したので、わざわざ高金利でマネーを融通する必要がなくなります。すると金利はどんどん下がっていきます。
そこまで一気に進んでしまいますと、政府の管轄外です。いや、実際、政府は税金の増減によって市場をコントロールできるのですから、それを使って需給調節をすればいいでしょう。がしかし、たった一つの政策にだけ市場コントロールを任せるのは危険です。
国債を発行することで、市場をコントロールする手立てを一つ確保できるのです。それは、「公開市場操作」というもの。日銀の市場コントロール手法の一つです。「コトバンク」より引用します。
中央銀行(日本では日本銀行)が行なう代表的な金融調節手段のひとつで、通貨量の市場流通量を調整すること。市場に流通する通貨量が多すぎる時は、中央銀行が保有している債権類(管理人:要するに国債)を売却し、資金を回収することで市場での資金の供給量を減らす(売りオペ)。逆に市場に流通する通貨量が少なすぎる時は、市場から債権類を買い上げて市場での資金の供給量を増やす(買いオペ)。
で、経済マスターさんは言いました。
国債は海外勢も買えるということだ。それは外国勢の資金に依存することで、弱みを握られるのを意味する。どう解決する?
解決するもなにも、大した問題ではありません。
なぜなら、日本国債を海外に売るかどうかは日本の任意的問題であり、「やーめた」でもいいのです。それでもやめないのは、日本国債へのニーズがあるのに、わざわざ止める必要はないからです。上記した図からもわかるように、海外勢が日本国債を買うということは、海外勢が貿易によって得た日本円、たとえば1,000円を利息つきの1,000円(国債)と交換しているにすぎない、ということ。海外勢持っている1,000円は、元々、日本が発行したマネーであり、海外から借り入れてなどいないのです。海外が貿易で得た日本円というマネーを日本国債に置き換えただけ、なのですから。
でもこれは、通貨主権を持つ国にとっては問題ないということであって、通貨主権を無効にしたユーロ圏の国々や、外貨建て国債を発行している国々には死活問題の話です。ですから、日本やアメリカという通貨主権国がいくら自国通貨で借金をしようとも、絶対に、絶対に、絶対に、絶対に、絶対にデフォルトしないのです。
貿易赤字が出る? だったら、貿易赤字を上回る財政赤字を出せば済む話です。だって、財政赤字が貿易赤字よりも多くなれば、それはつまり民間の黒字が増えることで、民間の黒字が増えれば貿易赤字を解決できるのですから。
でも世界はそれをしない。なぜか? 「借金」という言葉がよくないのでしょう。世界は幹並みその言葉に憑りつかれている。共産党の政策をなんら分析することなくバッシングする、「共産主義」という言葉に憑りつかれた世間のように……。
そして、経済マスターさん。あなたもその一人だと思いますよ。
「経済マスター」という名前は今後使わないほうがいいですよ。恥ずかしいですから。皮肉じゃありません。心からそう思うだけです。
2020年11月15日 21:39
MMT論者はバカだ。
MMT論者は国債発行によっていくらでも資金調達ができると思っている。奴らは「クラウディングアウト」(行政府が資金需要をまかなうために大量の国債を発行すると、それによって市中の金利が上昇するため、民間の資金需要が抑制される)を理解していない。
よってここの管理人もバカだ。反論できないだろう。失笑だ。
2020年11月16日 00:46
それにMMTバカさんに付け加えておく。
国債は海外勢も買えるということだ。それは外国勢の資金に依存することで、弱みを握られるのを意味する。どう解決する?
コメント欄での回答ではなくわざわざ記事にしたのは、必然と回答が長くなってしまうのと、どうせなら皆さんにも経済マスターさんが言ったことについて知ってもらいたいと思ったからです。……が、これは本来議論する以前の問題なのです。経済マスターさんは、事実関係をきちんと理解していないことから起こる誤謬に陥っているのです。回答というよりも教授することになるでしょう。
教授……教え授ける……私の上から目線の言葉に、経済マスターさんはきっとイラっとくるでしょう。「お前、何様だよ!」とか「ふざけんな!」とか。そうなると、人間というものはだいたいにおいて同じような反応を起こします。負の感情で自身の身体を覆ってしまい、相手の合理性を一切無視する方向に働くのです。つまり、どんなに相手が「もっともなこと」を言ったとしても、どんなに相手の言うことが「もっともなこと」だと認識しても、自分のプライドを守りたい一心から、相手に同意しないよう全力を注ぐ、ということです。
ですから、私がどんなに論理的に合理的に話しをしても、経済マスターさんは受け入れないからもしれません。ただ、ここでまたまた社会心理的な現象も生まれる可能性もあるのですが、私がそのように指摘したので、逆に「傲慢だ」と思われたくない思考が働き、私の言うことを素直に(とはいっても、世間体を気にして)受け入れる可能性です。どちらになるかはわかりませんが、とにかく、経済マスターさんの言っていることは確実に間違っているので、それを具体的に述べていきたいと思います。
経済マスターさんには、最初に次の言葉を捧げます。
「判断材料が足りないのに結論を出すのは、私たちが非常によくおかす不合理なミスの一つだ」『不合理』スチュアート・サザーランド、16頁
経済マスターさんはまさに判断材料が足りないのです。あなたはMMTに関する書物を読み漁りましたか? MMT論者の言っている本質をきちんと理解した上で意見しようと努力しましたか? してないでしょう。コメント内容からすぐにわかりました。なぜなら、MMTは経済マスターさんが指摘したことについて最初の最初からちゃんと述べているからです。
経済マスターさんが言っていることは、かつての私が同じように疑問に思っていたことです。ですから、かつての私はあなたと同じ立ち位置だったと言えるでしょう。でも私があなたと違うのは、自分の先入観を疑い、きちんと勉強することから始めたということです。自分をいったん無知の状態に戻したのです。そうしたら、MMT論者の言うことには一切の反論ができないことに気づきました。ソクラテスの言う「無知の知」から「本当の知」を得ることができたのです。
まずはあなたが言った「クラウディングアウト」(行政府が資金需要をまかなうために大量の国債を発行すると、それによって市中の金利が上昇するため、民間の資金需要が抑制される)について言いましょう。
クラウディングアウト……この記事を読んでくれている他の皆さんにもわかるように少し詳しく説明しますね(前提として、財政破綻論があり、税収によって政府を運営するという概念があります)。
クラウディングアウト……どういうことか?
①財政赤字は政府の借金を意味する
②政府は借金のために、民間の貯蓄からマネーを借りることになる
③借り入れの原資となる民間の貯蓄には限度があり(マネーを刷ることができないから)、誰もが貯蓄を欲しがれば借り入れコストは上がる(金利上昇)
④金利上昇によって借り入れコストが上がると、力の弱い民間企業は競争原理の中で淘汰され、必要な資金を確保できなくなる
⑤その結果、民間投資は減少する。会社はリストラを断行し、経済成長が衰える
以上の内容を集約すると、経済を悪くするのは政府そのもの、ということ。なぜなら、一番力を持っているのは政府であり、政府が民間から借り入れすることで、本来ならば民間に投資されるはずだったマネーを奪うことになるから。
ほんとですか、これ?
MMT論者のステファニー・ケルトン教授が用いたバケツの概念を使わせてもらって説明します。
政府が民間のバケツに10,000円を入れ、民間が税金として9,000円を支払う。すると、民間のバケツには1,000円が残ることになりますよね。……財政赤字の発生です。1,000円分の赤字。でも、ここで見てください。政府が1,000円の赤字とはいえ、民間は1,000円の黒字です。このことが経済学者には理解できていない。政府の赤字の方にしか目が向かず、民間の黒字を無視している。池上彰さんも理解できていないし、経済マスターさん、あなたも理解できていないのでは? 政府の赤字は民間の黒字。
とりあえず、民間の黒字を無視して話を進めましょう。
政府は考えます。財政赤字はけしからん。よって、政府支出を税収の範囲内にとどめよう、と。で、次の図になります。
財政赤字は0円になりますが、民間も0円。つまり、民間の黒字がまんま消えてしまうのです。
じゃあ、話をさらに進めて、今度は政府が0円ではなく黒字を出しにかかるとした場合です。
政府が黒字、民間の赤字になりましね。
ということはですよ、国債を発行し(借金をし)、財政赤字を増やしても民間の貯蓄を食いつぶすことはなく、逆に国債を発行せず(借金をせず)、財政黒字に導くことが民間の貯蓄を食いつぶすことになるのです。
「クラウディングアウト説」を信奉する人たちに共通しているのは、日本には円紙幣が一か所に集められている巨大な山があり、そこから円紙幣を引っこ抜いているという感覚です。
画像:https://i.pinimg.com/originals/0c/e0/a6/0ce0a6964383f3fedbdde8b34fe225ea.jpg
その山には管理人がいて、管理人が円紙幣を引っこ抜くものに貸し出し金利を課している。円紙幣が山積みになっているなら、管理人も低金利で融通する。しかしそこに政府が介入し、大量に円紙幣を引っこ抜こうとするもんだから、円紙幣の山があっという間に減ってきて、慌てた管理人は、需要がヤバいとみて金利を引き上げる。だから力の弱い民間企業は競争原理に負け、円紙幣が引っこ抜けなくなる……すべて間違い。すべて間違い。すべて間違い。
で、今度は国債について考えてみましょうか。
政府は財政赤字が生まれると、その分を国債発行によってカバーしようとします。上記したバケツの画を例にするなら、民間から回収できなかった1,000円分を国債を発行して賄うということです。
でも、考えてみてください。国債をも用いて民間から引っこ抜く1,000円って、元々は政府が最初に渡した10,000円の一部分だということを。つまり、民間から借り入れる1,000円は、政府自身のもの、だということです。民間から借りてなどいないのです。
で、国債を用いて民間から1,000円を引っこ抜きましたが、引っこ抜いたという表現自体が間違いで、実際は1,000円という利息のつかない紙幣を、利息がつく1,000円(国債)と交換しただけ、なのです。
以上からわかるのは、政府は民間に資金に依存していないということ。
で、ここでついでに、前回の記事の最後に記したことを書きましょうか。こう書きました。
で、誰もが疑問に思うことがあります。私も疑問に思ったことです。「もしお金をいくらでも刷れるなら、なぜわざわざ国債を発行する必要があるのか? 国債を発行しなくたって、ただ市中銀行の当座預金にマネーを供給すれば済む話じゃん」と。
ですよね。信用創造(万年筆マネー)ができるなら、なぜわざわざ国債を発行するというような面倒な手続きを踏む必要があるのか?……それは金利を維持するためです。
国債を発行せずに、市中銀行に資金を供給したとします(日銀にある市中銀行の当座預金をコンピューターのボタン一つで増やす)。すると、市中銀行はマネーが増えて安心したので、わざわざ高金利でマネーを融通する必要がなくなります。すると金利はどんどん下がっていきます。
そこまで一気に進んでしまいますと、政府の管轄外です。いや、実際、政府は税金の増減によって市場をコントロールできるのですから、それを使って需給調節をすればいいでしょう。がしかし、たった一つの政策にだけ市場コントロールを任せるのは危険です。
国債を発行することで、市場をコントロールする手立てを一つ確保できるのです。それは、「公開市場操作」というもの。日銀の市場コントロール手法の一つです。「コトバンク」より引用します。
中央銀行(日本では日本銀行)が行なう代表的な金融調節手段のひとつで、通貨量の市場流通量を調整すること。市場に流通する通貨量が多すぎる時は、中央銀行が保有している債権類(管理人:要するに国債)を売却し、資金を回収することで市場での資金の供給量を減らす(売りオペ)。逆に市場に流通する通貨量が少なすぎる時は、市場から債権類を買い上げて市場での資金の供給量を増やす(買いオペ)。
で、経済マスターさんは言いました。
国債は海外勢も買えるということだ。それは外国勢の資金に依存することで、弱みを握られるのを意味する。どう解決する?
解決するもなにも、大した問題ではありません。
なぜなら、日本国債を海外に売るかどうかは日本の任意的問題であり、「やーめた」でもいいのです。それでもやめないのは、日本国債へのニーズがあるのに、わざわざ止める必要はないからです。上記した図からもわかるように、海外勢が日本国債を買うということは、海外勢が貿易によって得た日本円、たとえば1,000円を利息つきの1,000円(国債)と交換しているにすぎない、ということ。海外勢持っている1,000円は、元々、日本が発行したマネーであり、海外から借り入れてなどいないのです。海外が貿易で得た日本円というマネーを日本国債に置き換えただけ、なのですから。
でもこれは、通貨主権を持つ国にとっては問題ないということであって、通貨主権を無効にしたユーロ圏の国々や、外貨建て国債を発行している国々には死活問題の話です。ですから、日本やアメリカという通貨主権国がいくら自国通貨で借金をしようとも、絶対に、絶対に、絶対に、絶対に、絶対にデフォルトしないのです。
貿易赤字が出る? だったら、貿易赤字を上回る財政赤字を出せば済む話です。だって、財政赤字が貿易赤字よりも多くなれば、それはつまり民間の黒字が増えることで、民間の黒字が増えれば貿易赤字を解決できるのですから。
でも世界はそれをしない。なぜか? 「借金」という言葉がよくないのでしょう。世界は幹並みその言葉に憑りつかれている。共産党の政策をなんら分析することなくバッシングする、「共産主義」という言葉に憑りつかれた世間のように……。
そして、経済マスターさん。あなたもその一人だと思いますよ。
「経済マスター」という名前は今後使わないほうがいいですよ。恥ずかしいですから。皮肉じゃありません。心からそう思うだけです。
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