「この世の終わり」の伏線ともなりうるトランプ発言の“ヤバさ”を知るべき 第2回

国連の無能さ

 国連安全保障理事会が、トランプの「エルサレムをイスラエルの首都に――」発言の撤回を求めるも、米国の拒否権で廃案になり、「トランプ、なめんなよ!」とのことで、その後に開かれた緊急特別会合では、発言撤回を求める決議案が賛成多数で採択されました。これよって、アメリカは孤立……なのでしょうか? んなわけない。そう見えるだけ。そもそもの話、この決議には法的拘束力がない。「じゃあ、何なんだろう、このお遊びは?」って思いますよね? そう思ったあなた、まともです。そうなんです、お遊びなんです。もちろん、崇高なる精神を持っている人たちはいることでしょう。いや、絶対にいるはずです。でも、その人たちすらも、うすうすと、いや、確実に感づいているのです。「所詮は単なる言い合いの場でしかない」と。つまり、私が文句を言いたいのは、人々じゃなくシステムのことです。国連がどんだけイラク戦争に反対しようが、「うるせー、黙っとけ!」とブッシュがイラク戦争をおっぱじめてしまったのが、まさにその意味です。
 んでもって、採択するということは、賛成or反対のどちらかを選択するということです。そのどちらかでなければなりません。だって、国連という世界最大の会議なのに、「どっちかわかんな~い」なんて、大人の意見じゃないですから。でも、それを都合よくかわせる必殺技があるのです……棄権……という方法。一種の逃げ、ものをはっきりと言えない世界最高会議――バカバカしい――。
「自国益を考えたらそうなるだろ!」絶対に誰かそう言って反論するはずです。でも、それはイコール、「金力や武力が強い国の意見にひれ伏すのが正解」ということであり、そういう意味では「独立国って一体何なんだろう?」ってなります。日本なんか絶対に独立などしていない、と言えるでしょう。まっ、今回の採択で日本はトランプに反対の立場(つまりは賛成票)でしたけど、それは建前にすぎないでしょう。断言してもいい。日本は絶対にアメリカ(トランプ)第一だ。
 トランプが反対票を投じた国々に対して、金勘定を持ち出して脅しをかけたことに対して、トルコの外相が語ったことが胸に響きます。

「尊厳を買えると考えるのは倫理にもとる」

 結局、採択後のアメリカも「ガタガタうるせーな。エルサレムに絶対に米大使館は移すから」との強気の姿勢。それを知った識者たちは、「アメリカが中東における和平交渉での推進力を失ったことで、ロシアが仲介役として台頭してきている」と論じています。でも、それって論じるほどのものなのでしょうか? だって、素人だってそれぐらいは予想できますよ。イスラム世界からの猛反発が起きて、世界情勢が悪化するのはよくわかる。よくわかるのだから、トランプもよくわかってるはず、ってなことです。つまり、「トランプは、最初からこうなることは承知だった」と考えることができます。すると、私たちは何かのプロパガンダの中にいる、ってことです。そのプロパガンダの行く先はどこなのでしょうかね……。
 だからこそ言えるのは、「メディアが報じていることは、あまり意味がない」ということ。もちろん、基本情報として知っておかなければなりませんが、あくまで基本です。その基本情報を組み合わせまくって分析するのです。緻密な分析が要求されます。点と点を繋いで線にし、その線どうしを結ぶのです。めっちゃ難しい……。ブロガーの中には、「君たちは真実が見えていない」と、いとも簡単に陰謀を暴露できたかのように、自慢げに話す人たちがいます。そういう人たちには要注意です。分析の前にナルシストが最前面に来ちゃってますから。それで、そういう人たちに限って、ブログのすべてがコピペだったりします。たぶん、学生時代の読書感想文が下手くそだったでしょう。
 私が考える大前提として、北朝鮮、イスラエルの問題は通過点にすぎない、ということです。トランプの一挙手一投足には、米国内のイスラエル・ロビー(ロスチャイルドの影響力)が大きく関わっているものと考えています。

中国はいろいろと動き回っている

 中国の王毅外相は、北京でパキスタンとアフガニスタンの外相と会談し、テロ対策の協力で一致しました。中国だって「イスラム世界って……うちらは蚊帳の外だ」ってな話じゃないんです。なぜなら、中国の中の「新疆ウイグル自治区」の問題があります。
 中国は以前、ウイグル族の分離・独立勢力が、マレーシアを経由してイスラム国と連携していることを示唆しました。その数は数百人とも言われたのです……彼らはイスラム教徒……。そして、中国当局が言っていたのは、「彼らの最終目標は、中国に戻って組織を発展させ、テロ活動を行うことにある」です。
 でも、私が危惧しているのはそのことではありません。まずその前に、もし、イスラム世界の攻撃が中国に向かうとすれば、その背後には必ずやアメリカ(=イスラエル)がいるだろう、と疑うことができます。アメリカお得意のCIAなどの諜報機関を使い、反政府武装勢力に援助するのはアメリカの常套手段であり、汚点としてしっかりと歴史の教科書に刻まれています。「左派の動きあるところにアメリカあり」みたいな――。まっ、右派左派というのも、漁夫の利を得る上で都合よく利用されるのですけども、ここではそのことは書きません。

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画像:https://www.timeturk.com/tr/2012/09/03/turkiye-dort-ulkeyle-birden-savasiyor.html

で、アメリカはウイグル族だけではなく、チベット族にも何らかの援助をすることでしょう。ただ、それは中国もお見通しということ。
 問題なのは、中国は混乱に乗じて勢力拡大を狙う、ということです。まっ、それはアメリカも同じですが。中国の勢力拡大の矛先はもちろん台湾。みなさんの中には、台湾は中国と何ら関係のない一つの国、という認識の方がいるかもしれませんが、実はそうじゃありません。「一つの中国」という言葉を聞いたことがありますか? 中国は台湾を独立国家と認めてないのです。先の言葉どおり、「一つの中国」だと思っているのです。
 遠い昔、毛沢東率いる共産党と蒋介石率いる国民党のあいだに「国共内戦」が起こり、蒋介石は今の台湾に逃げ込んだのです。
 アメリカは中国に配慮して、「台湾はシカトしてうちら中国とだけ」原則を受け入れてきたのですが(国交は断絶したが、「台湾関係法」で武器供与はしていた)、それをぶち破るごとく、トランプは「この原則に縛られる理由がわからない」と言ったのです。ついで、関税の問題、南シナ海の問題に対してもNO!を突きつけ、中国の反感を買ったのです。
 その中国はトランプに対して弱腰になるのか? そんなことはない。そんなだったら、台湾周辺での軍事演習を活発化させるわけがない。台湾の国防部(国防省)は「国防報告書」において、中国軍に対しての警戒感をあらわにしたのです。そりゃ、そうでしょう。習近平は党大会で、「今世紀半ばまでに世界一流の軍隊をつくる」と表明したのですから。そして、西太平洋への進出を進める中国軍の状況を図解を交えて解説しました。
 中国は、昨年の台湾総統選で独立志向を持つ蔡英文が勝利して以降、敵対的姿勢を強めています。つづく……。

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