あなた方は、トランスヒューマニズムという驚愕すべき人類の未来世界を知ることになる①


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 10歳のときに事故で目を失ったロブ・スペンス氏は、録画した映像をリアルタイムで送信できるビデオカメラを目に埋め込むというハックによって「Eyeborg(アイボーグ)」として一躍、有名になったハッカーで、トランスヒューマンの可能性を追及する一人です。
画像&引用文:https://gigazine.net/news/20171101-transhuman/

ハラリは知っている、人類の未来を

『サピエンス全史』を著し、全世界で800万部以上を売り上げ、今やベストセラー作家となった歴史学者ユヴァル・ノア・ハラリ。私たちはどこから来て、どこに向かうのか、私たちは何者なのか──を問うた。かつて地球上には様々な人類種が存在したが、なぜホモ・サピエンス(以下、人類と表記)だけが生き残ったのか? ハラリはその理由を、7万年前に人類の脳に起きた「認知革命」にあるとした。人類は言語を獲得し、「神」を作り上げ、そして「国家」を作り上げた。人類は文明を生み出し、イノベーションによって、地球の中で最も繁栄する生物となった。『サピエンス全史』は、これらの事実を詳細に描いた。そして今回、新たに出版されたのが『ホモ・デウス』。

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画像:https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/c679872240

 私たち人類はどこに向かおうとしているか? を描き出す。

 人類の歴史には、必ずや「飢饉」「疫病」「戦争」がつきまとってきました。利己主義の人間の中でも利他主義は滅びることなく、人類愛を持った人間たちがこれらを克服しようと奔走してきたおかげで、今の人類があると言ってもいいでしょう。そしてハラリは、「人類は次なるステージに向かう」と言うのです。それはすなわち、「人類は死なず、幸福になり、神性を獲得する」ということ。人類は自らを「デウス(神)」にアップグレードさせ、「ホモ・デウス」になるのではないか? と。

 今の人類は、おそらくあと1世紀ほどで消える、とハラリは考えていますが、それは人間が死滅するとう意味ではなく、人間が遺伝子工学やAIによって、何か別のものに変化、もしくは進化するという意味です。それは人間が自らを神へとアップグレードし、ホモ・サピエンスからホモ・デウスへ変わることを意味する。

「人間至上主義」を人間は常に追い求めてきたが、テクノロジーが体内に入り込むことで肉体や精神が制御され、人間至上主義が頓挫すると。確かにこれは絵空事ではないです。脳とテクノロジーが完全一体化しようとしている、が現世であり、たぶん一体化するだろう、が未来です。自らの情報をネットワークへアップロードする概念は既に常識化しています。IoT(すべてのモノのインターネットに接続される」には、人間それ自体も含まれるのでしょう。

 不老不死は決してSFなことだと一蹴してはなりません。現代科学は確実に不老不死を実現しようとしているのです。

グーグルが指導する「不老不死」研究
 
 グーグルには、ベンチャー・キャピタルである「GV(旧グーグル・ベンチャーズ)」という名の投資部門があります。このGVで8年間務めたビル・マリスCEOが2016年に退社しました。その彼が言っていたことがあります……「人は500年生きることができる」……。

 人類は将来、肉体のあらゆる限界から解放されるというのです。生命科学の分野で、もう既にどんなビジョンも実現できるツールを人間は手にしているのだと。彼はグーグルの中で特質だったということはありません。グーグルから15億ドルもの資金提供(グーグルの親会社「アルファベット」と製薬会社「アッヴイ」から)を受け、アンチエイジング(抗老化現象)研究をする企業「カリコ、California Life Company:Calico」がそれを証明します。カリコはこの資金を元に「ベル研究所」を作りました。サンフランシスコの外れにある研究所で、大量のハダカデバネズミ⁽¹⁾が飼育されています。

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画像:https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2018/01/post-9423.php
(1)デバネズミ科ハダカデバネズミ属に分類される齧歯類。体表には接触に対して感度の高い細かい体毛しか生えていない。体毛が無いことや環境の変動が少ない地中で生活するためか、体温を調節する機能がなく体温も低い。wiki要約。

 なぜこのハダカデバネズミが大量に飼育されているかというと、寿命は約30年と、普通のハツカネズミより10倍も長く生きられるからです。このプロジェクトは2013年、グーグル創業者の一人、ラリー・ペイジCEOによって始動しました。

 カリコ創業メンバーの一人に、シンシア・ケニオンという人物がいますが、彼女はかつて、回虫のデオキシリボ核酸 (DNA) の文字情報を一つ書き換えることで、3週間の寿命が6週間になることを発表しました。

 彼女の研究は、「何も感じなければ寿命は延びる」という仮説から始まります。感覚を遮断することにより、ある線虫の寿命が最大50%も延びることから、人間の老化を解明する手がかりとなるかもしれない、とされたのです。つまり、人は自分が「老いた」と思った時だけ老いる。そしてさらに、老いには視覚と嗅覚も関係していると。たとえば臭覚の場合、環境中に、通常よりも急速に老化させる何かがあると仮定して、その何かを嗅がなければ、老化の速度もゆっくりなる、ということ。その老化させる何かの信号(情報)が動物の寿命をコントロールする上で重要な役割を果たしていると考えた場合、その情報を再コントロール(遺伝子操作)することで、老化を防ぐ。そしてそれは、人間にも適用できる

フィランソロピー

 大手ビジネス・ソフトウェア企業「オラクル」創業者の一人、ラリー・エリソン(2014年の時点で、総資産500億ドル。世界で5番目の富豪)は、老化を研究する科学者に多額の寄付をしていました。
彼がそこに注視するのは、彼が「フィランソロピー⁽²⁾」活動家であることからも理解できます。
(2)フィランソロピーとは、人類への愛にもとづいて、人々の「well being」(幸福、健康、QOL等)を改善することを目的とした、利他的活動や奉仕的活動、等々を指す。あるいは慈善的な目的を援助するために、時間、労力、金銭、物品などをささげる行為のことである。従来日本語では「慈善活動」「博愛」「人類愛」などとも呼んできた。この意味では「チャリティー」に近い。または、特定の活動や事業のために、長い年月をかけて労力や資金を支援するようなこと。wiki要約。

 人類愛、の概念が‟時に恐怖になる“のは、「人類をwell beingに導くためなら、少数の犠牲も厭わない」的な発想も生まれてくるからです。人類を愛するが故に、人類を存続させるが故に、優生学を正当化するというのは、ヒトラーで証明済みです(この考えは、人類を構成する人間が人間を排除する、というパラドックスに陥る)。ちなみに、フィランソロピー活動家は大概、大富豪と呼ばれる人間です(ロックフェラー家、カーネギー家、等々)。そしてここが大事、フィランソロピーは、政府に頼ることなく、社会的改革に影響を及ぼそうとする民間セクターによる活動。だからって、この考えがリバタリアン的ということはない。リバタリアンは社会福祉を否定する。しかし、「非政府」という概念では一致する。

生物としての「ヒト」を、科学技術を用いて「よりよいヒト(Better Humans)」に改良すること。すなわちエンハンスメント

 ニック・ボストロムは、<50年以内に、人工知能の「人間以後posthuman」の形態のために必要な、ハードウェア、ソフトウェア、そして入力・出力のメカニズムが利用可能になるだろうと主張する。「この時点で私たちは‟特異点“――技術発展の速度が非常に速く、一晩で世界が根本的に変わってしまうと言ってもいいような未来の仮説的地点――に達し、超知能マシーンは科学と技術のその他の分野を急激に発展させることができるだろう。可能になる多くの事柄の中で特に重要なのは、人間の頭脳のコンピュータへのアップロードと、有機的なままの人間の生物学的能力の劇的な変更あるいは改良である」。>『エンハンスメント論争――身体・精神の増強と先端科学技術』上田昌文、渡部麻衣子共著 19頁

 イリヤ・イリイチ・メチニコフは1908年のノーベル生理学・医学賞を受賞した人物です。彼は人類の現在の条件は、動物的要素を多く含む長い進化の結果であり、合理的な寿命の基礎を提供するものではないとしました。つまり、自然が我々に与えてきたものを超えるために、科学を用いるべきだと主張したのです。

 レイ・カーツワイルは、人間が生物化学によって修理・改善され、われわれの子どもたちや孫たちは不死になるであろうと言いました。そのレイ・カーツワイル。彼は超人主義(以下、トランスヒューマニズム)運動の看板役者の一人であり、「シンギュラリティ⁽³⁾」という概念で有名になった人物。カーツワイルは、エンハンスメントが直線的にではなく、著しい上昇カーブを描いて発展するだろうと主張しています。
(1)シンギュラリティとは、高度な知能をもつ機械が、将来のある時点で人類に変革をもたらすときが来ることを意味する言葉。

 シンギュラリティが訪れれば、不老不死も夢ではないとカーツワイルは予測しているのです。彼は今年の3月に、「あと10年で、寿命回避速度に入る」と主張しました。彼が言うには、今後10年から15年で余命が延び、社会から病気と老いが一掃されるとしています。

 そんな彼が、世間から「狂人者だ!」とバッシングされることはなく、バッシングされるどころか逆に称賛され、2012年からはグーグルの技術ディレクターを務めています。

 トランスヒューマニズムを信奉する者たち(トランスヒューマニスト)によって、政党まで作られ(トランスヒューマニスト党)、アメリカ大統領選にまで出馬しています。トランスヒューマニズムは、科学技術やテクノロジーによって、人類を進化させようという試みであり、驚くのはシリコンバレーの大物たちがこの概念に賛同しているということです。「フェイスブック」のマーク・ザッカーバーグや「テスラモーターズ」のイーロン・マスク。そして、先述した「オラクル」のラリー・エリソン。マイクロチップの人体移植は、その手始めと言ってもいいでしょう。

つづく。

この記事へのコメント

assassins
2018年09月29日 10:03
台風きてます~注意して下さい‼︎

新記事ありがとうございます*\(^o^)/*
なんか人間は脳みそ以外いらなくなる未来が…(・・;)
assassins
2018年10月01日 19:10
不老不死、人間の欲望は本当に底なしですね(´Д` )
健康で長生きしたいのはわかるけど…子孫をのこして年老いて寿命で、ってのを変えてまでは。

ホモ・デウスの文字見て、アマデウスを想像してしまいました(´Д` )
前に人間の記憶をデータ化してどうのってのがありましたが、他人の記憶の一部を自分に転送できそうですよね、なんか不気味ですけど。
LUNA
2018年10月04日 20:07
目が赤くなってる画像、最初は某アニメの◯イヤ人に見えました(>_<)相手の戦闘能力が数字で見えるってメガネ?!みたいやつです。
こんなコメしたらドン引きされるかも(笑)

そう言えばクラゲ?に不老不死がいましたよね。年取るとまた若返りをするとか。
クラゲみたいに幼生に戻す訳にはいかないから、それこそマシンに頼るしかないですね。私もそこまでして、は。
本当、欲です。
いつかAIにやられそう。人間排除されそう。 

assassins
2018年10月05日 14:18
ハダカデバネズミ、めっちゃ地肌、ピンク(´Д` )
なでごたえのないペット(笑)
ペットにしたくないな…(´Д` )

もともとある生命体を都合良く変化させたり、人間まで加工したり、本当に不気味。
何か障がいがあり、それを補助するのならまだしもハイテク人造人間なんかは、やだな…
LUNA
2018年10月05日 20:09
今晩は(*^_^*)
猫ちゃんは明後日、おうちへ帰る事になりました。友人、ようやく戻ってきます(^^)/ホッとします。

ガンジーさん、今回2つ記事読んで怖かったです。でも…現実なんですよね。遠い未来でもなく。