憎しみの連鎖

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zoom RSS もはや中国の躍進を止められない。アメリカは地獄を用意するか? 日本はいまだポチのまま

<<   作成日時 : 2018/03/26 00:53   >>

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金貸しの帝王となった中国

 かつて、エリック・J・ウェイナー氏が著書『シャドウ・マーケット』の冒頭で示したことがあります。

もし世界が本格的な金融戦争に突入した場合、“アメリカは中国に絶対負ける”

ということでした。これは大学の研究結果なのですが、まずは一部を抜粋します。

 
ホワイトハウスの北およそ30マイル(約50キロメートル)に位置するメリーランド州ローレルにある、ジョンズ・ホプキンス大学の軍事戦略分析研究室では、普通とはかけ離れたことが起こっていた。密かにそこに集まった大勢の軍および諜報機関の幹部たちが、広い作戦司令室のX字型に並んだ机の周りに座って、ごくごく平凡そうに見える十数人の男女が行う作業を見つめていたのだ。ほとんどの時間、軍と諜報機関の幹部たちは、ずらりとならんだビデオモニターを見つめていた。画面のなかでは、世界中で繰りひろげられている双方命がけの衝突が映しだされていたが、残念ながらアメリカは、繰りかえし負け続けた。
 幸いにもこれは現実の戦闘ではなく、アメリカ軍の戦略家がこれまで考えついたこともないような、まったく新しいタイプの軍事演習だった。(中略)この場合の武器は、ドルと債券と株。最前線で戦うのは、政府機関で働くエコノミストや、大学教授、ヘッジファンドのトレーダーにウォール街の銀行幹部。(中略)2日間におよぶ演習の間じゅう、軍の幹部たちは、アメリカがなす術もなく敗れていくさまを繰りかえし見せつけられた。アメリカには勝ち目がなかった。世界で何が起ころうと、それに対してアメリカがいかに対応しようとも、結局私たちは中国に負けることになる。p26-27


 アメリカが中国に負けるとされる決定的な要因は、「中国が保有する米国債」にあります。
今現在、中国が保有する米国債は約1.2兆ドル(約134兆円:世界最大)あり、それを市場に流すことでアメリカに大打撃を与えられるのです。米国債とドルが暴落して世界経済に大ダメージを与えることになりますが、ただし、米国債を保有することで運命共同体となっている中国も痛手を被ることになります。その被害規模は甚大であり、「肉を切らせて骨を切る」程度じゃ済まなくなることでしょう。つまりは共倒れ。つづいてドミノ倒し。よって、売るに売れない。がしかし、と話しは続きます。絶対がないこの世の中、いずれ「やるときはやる」日が来ることでしょう。 

保護主義のリスク
 
 先日、トランプが決定した関税措置に対抗するかたちで、中国は米国債購入を減らす、または停止することを選択肢に入れると公言しました。いわゆる「貿易戦争」の一面です。

 トランプはまず、中国による知的財産権の侵害を「世界貿易機関(WTO)」に提訴し、1300品目(総額500億〜600億ドル:年5000億ドルの輸入中国製品の1割)に25%の関税をかけると言いました。そしてつぎに鉄鋼関税、鉄に25%、アルミに10%の高関税を課します。中国は報復措置として米産豚肉、ワインの追加関税を打ち出し、さらに、6割が中国に輸出されている大豆も標的にすると言っています。もしそうなれば、大豆の値段は4割下がるとされています。

 1929年の世界大恐慌では、世界各国が自国産業を守るために保護主義をとり、そのせいで輸入がストップ、または高い関税のために国際貿易がほとんどおこなわれなくなり、かえって不況に拍車がかかりました。その反省から、WTOの前身である「関税および貿易に関する一般協定(GATT)」が作られました。中国は2001年に143番目の国として加盟しましたが、それ以後、規制緩和によって外資系企業が中国に進出し、驚きの経済成長を見せたのです。世界は中国の加盟を後悔していることでしょう。中国の支配力は世界が生みだした結果なのです。
 
 ちなみに、日本はかつて、お米の輸入を一切禁止したことでやり玉にあげられたことがあります。最終的には輸入を認めることになりましたが、ただ、日本の農家を守るためにお米に高い関税をかけて、海外のお米を「高く売る」行為は認められました。ですが、これって本来はやってはならないことなので、日本は罰則を受けました。それは「ミニマムアクセス米(MA米)」と呼ばれるお米を年間77万トン輸入しなければならないというものでした。これほど理不尽なことはないのです。なぜかといえば、日本は長らく減反政策(「お米を作らないでくれ」と農家に頼み、「じゃあ生活どうしてくれんだよ」という叫びに対して補助金を渡す)していたのに、つまりは、お米が余っているのに、海外からお米を買わなければならないのですから。

 で、ここで危惧されるのが上記した「米国債」。もし中国の買い入れが減れば(もしくは停止すれば)、米国債の需要全体が減少し、米財務省は国債を売るため、より高い利回りを支払わなければならなくなります。国債の利回りの大前提として、「リスクが高い国債→高利回り」「リスクが低い国債→低利回り」があり、高利回り(リスクが高い)の米国債が買われるということは、市場の不安心理から株が売られていることに繋がるのです。

 貿易戦争は世界の不況を招きます。第2次世界大戦の一因でもありました。

中国はあくまで社会主義

 中国企業はいまや共産党支配され、3000社以上にも及ぶ企業の社内に、共産党組織を設置するように要求しています(要求という名の命令)。

 中国には純粋な民間企業など存在しません。それは政治の世界もそうです。純粋な選挙などないのです。

 中国は5年に一度、「全国人民代表大会(全人代:日本の国会に相当)」で、人民代表(議員)を間接選挙で選びますが、その基本となる地域の人民代表を住民が直接投票で選出します。つまりは、民主主義が機能している、といえるのですが、これにはカラクリがあり、当局の推薦候補以外は当選しない、ということです(ほとんどの立候補者は地元政府の意向で決められる。もちろん共産党員)。仮に当局を批判して自らの意思で立候補した人がいるとすると、まずは当たりまえのように軟禁されます。または、自ら立候補した人間の名前を投票用紙から削除します。共産党がすべてを決めるのです。

 その中国が打ち出した、2035年までに「社会主義の現実化」という構想。その前に、習近平が中国の憲法の条文にある、国家主席の任期は「1期5年2期まで」という規定を撤廃させました。ともすれば、習近平が2023年以降も国家主席を続投することになるのです。支配です。利己心の最上級「支配」。

画像

画像:http://biz-journal.jp/2018/03/post_22709.html

 過去、中国はエチオピアの首都アディスアベバに「アフリカ連合(AU)」の本部ビルを造りました。建設費はおよそ2億ドル、そのすべてを中国政府が負担。建設を請け負ったのは中国最大の国有ゼネコン「中国建築工程総公司」。資材は中国から運び、多数の建設労働者も現地入りしました。情報通信システムの整備も中国企業が請け負ったのです。

 で、落成から6年。このビルのコンピューターの「バックドア」によって、中国がスパイ活動していた事実が暴露されました。大量の情報が上海に置かれたサーバーに送られていたのです。中国の一帯一路構想では、情報通信インフラ整備に重点を置いています。中国は世界にバックドアを設けようとしているのでしょうか?

 中国がすでに運営権を握った主な海外の港湾はベルギー、ジブチ、スリランカ、アラブ首長国連邦(UAE)、パキスタン、オーストラリア、ギリシャ、ミャンマー、オマーン、アルジェリアです。日本は中国の海洋進出を警戒し、地上から艦艇に対処する地対艦誘導弾(SSM)の新たな舞台を沖縄本島に配備する方向で検討しています。

 国連制裁決議に反して北朝鮮の船との物資の受け渡しをしていた中国。韓国紙の朝鮮日報は以前、中国籍とみられる船から、公海上で約30回にわたって石油を受けとっていた様子を米偵察衛星に捉えられたと報じています。それはロシアも同様。結局はアメリカとは相容れない2国なのです。

 この2国は北朝鮮が米国の手に落ちることだけはなんとしても避けたいのです。2国は北朝鮮の羅津港の埠頭の長期使用権を得て、この港を対日対米の軍事拠点にしています。また、発電所稼働設備を提供する見返りに、鉱物資源の採掘権を認めさせているのです。

 中国資本は確実に北朝鮮に入り込んでいるので、もし北朝鮮が崩壊したならば、これあで多額の資本をつぎこんできた事業が頓挫するのです。それだけじゃありません。北朝鮮から押し寄せる難民、隣にできる資本主義国家の問題など、すべてが目の上のたんこぶであり、中国にとって北朝鮮は崩壊してほしくないのです。
ネット通販大手「アリババ」の馬雲(ジャック・マー)会長は、「我々は計画経済を定義し直す(朝日新聞2面02/18付朝刊)」と言いました。これはマルクス主義の再来を促すのではなく、膨大な消費データを分析すれば、「何が、いつ、誰に」売れるか予測がつくという意味で言ったことです。

世界は中国を注視している
 

 顔認証決済が始まっている中国。無人コンビニ、無人レストランが開業し、物流にドローンを活用する会社もあります。中国のIT4強「バイドゥ(モバイル検索)」「アリババ・グループ(ネット通販)」「テンセント(対話アプリ)」「京東グループ(ネット通販)」(すべての頭文字を取って「BATJ」)は、こぞって国策に寄り添い、バイドゥとテンセントに関しては、言論監視に従い、政権に都合の悪いユーザーや書き込み、検索を排除しています
 
 以前おこなわれた「ダボス会議」での主題はAIによる「デジタル専制政治」であったことを、会議に参加した小林喜光・経済同友会代表幹事(三菱ケミカルホールディングス会長)インタビュー記事で述べています。まずは以下にそれを要約して示します。

──今年のダボス会議での議論はどうでしたか。
 
 (前略)私にとっても最も興味深かったのは、ユバル・ノア・ハラリという41歳のイスラエル人の学者の講演でした。
 
 彼は、オバマ前大統領が、すべての米国人は読むべきと語ったという「サピエンス全史」の著者です。最も大きな会場で、メルケル首相の次に登場し、マクロン仏大統領がそのすぐ後に演説したことでも、彼が重要な位置付けだったことがわかります。

──何を語ったのですか。
 
 彼が提起したのは、デジタル技術の進歩によって集められたビッグデータをもとにAIが学習し、判断して、社会を動かすようになるという近未来の予想です。これはAIが人間さえもアルゴリズムの一つの体系として捉える時代が来るという予想です。
 
 これまでの権力は、金や土地などと結びついていることが力の背景になっていましたが、これからは実体に紐づかないデータの所有が決定的に重要になる。
 
 人間社会は、データを所有して社会を統治する一部の者と、その他多数に二分され、データ支配者は従来の「人間」を凌駕した、新しい「種」に進化するというのです。
 
 簡単に言えば、今の資本主義が行きつく先として、「データイズム(データ覇権主義)」というか「デジタル専制主義」の時代が来るというわけですね。(中略)

──将来、民主主義や資本主義に、「デジタル専制主義」が取って代わるということですか。 
 
 中国の動きなどを見ていれば、既にそれを感じます。中国は、ネットで人々のデータを集めて、犯罪歴などだけでなく、経歴や個人の行動、嗜好まで把握する「管理社会化」を進めています。その一方で、外資系企業には、中国国内で得たデータを国外に持ち出すことを禁止しています。
 
 これまで中国をめぐっては、「民主化が課題」と言われてきましたが、民主主義よりも一気に「デジタル専制主義」に向かっているように見えます。実際、その方が統治をしやすいですし、経済運営も効率よく、スピード感を持ってできます。中国では、私の知っている意識のかなり高いインテリ層でも、民主主義はあまりにもコストがかかると言っています。
 
 国際競争でも有利だということになれば、この流れが他国にも広がる可能性があります。
 グローバルな市場経済や民主主義は、西欧近代文明の歴史の中で、いわば到達点のようなものとして考えられてきましたが、どうもそうではないかもしれないと。(中略)

──人間の脳より賢いAIが、いずれ出現するといわれていますが、そこまで変わってくるのでしょうか。

 AIが、人間の頭脳や知性を追い抜く「シンギュラリティ(技術的特異点)」がくると、統治体制だけでなく人間自身も、これまでと違ったものになりかねません。ノア・ハラリ教授の講演のテーマも、「Will the Future be Human」。つまり、人間であることは一体何なのだ、ということです。
 
 人間は自分たちのことを、「万物の霊長」とか「進化系の最後」だとか、特別な存在だと思っていますが、そうではなくて、たいていのことはAIが判断し、データを独占したAIと一体になった新しい“種”が出現するというわけです。

 一方でその他多数は、単純労働から解放されるし、そこそこ幸福な生活を送れるのだけれど、ゲームとか麻薬とか、怠惰な方向にいってしまうというのです。

 意識の高い人は、文化や芸術など、より創造性のあることをするのでしょうが、AIがレンブラントの絵画や、べートーベンの楽曲と同じものを作れるようになるとなれば、そこでも人間とAIの違いがなくなってしまいます。
 
 本当にそうなるかどうかは分かりませんが、将来は、人間とAI、コンピューター、ロボットが役割を分担する、複合化した社会になる可能性もあり、知性と意識の問題も議論されています。(後略)
http://diamond.jp/articles/-/161334
 
 最後に言っている「将来は、人間とAI、コンピューター、ロボットが役割を分担する、複合化した社会になる可能性もあり……」は、言い方を変えると「AI、コンピュータ、ロボットに仕事を取られる」ということです……。ですから、「ベーシック・インカム」が注目されるのです。

 ベーシック・インカムとは、生存権保証のために個々人の社会保障費のそれぞれすべてを一元化し、給付する話であり、一部の国々ではすでに実施されています。「公平無差別な定期給付」と謳われていますが、いわゆる配給制度であり、社会主義的と批判されています。

 当ブログではこの政策について何度か言ってきましたが、「現金で支給する」と言っていることが注視すべき点なのです。現金? 仮想通貨が台頭し、ブロックチェーンが好まれ、デメリットが何度も、大きく報じられながらも、現金には戻れない、と中央銀行が法定デジタル通貨を発行する方向へと動いている昨今、いまさら現金? という話なのです。ですから、たとえベーシック・インカムが導入されたとしても、それは仮想通貨での支給になるでしょう。だって、どこでも現金が使えなくなるということは、現金がこの世から消えるということですから。ともすれば、ブロックチェーンに個々人のすべての情報は埋没することになり、ここにきてやっと世界規模の社会主義の誕生となるのです。

 ベーシック・インカムによって役場仕事が減るので、公共事業を縮小することになる(「小さな政府」になる)と言われていますが、「小さな政府」とは、国際決済銀行(BIS)を世界の中心とした「大きな政府の中の小さな政府」となることでしょう。

 習近平が掲げる社会主義の構築。「もうすでに社会主義だろ!」と世界はつっこむところですが、そのつっこんでいる自分がいずれ来る世界規模の社会主義の歯車になるのです。

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コメント(5件)

内 容 ニックネーム/日時
お米という文字見て、ふと。
93年に記録的冷夏のために米不足になり米パニックになったのをおぼえています。あの時は緊急でタイ米を輸入しましたね。地方では米泥棒まで(゚-゚)
ブロック経済、これはキリがありません。逆に国内が不景気になっていくのでは。
また、習近平が延々と座に着いてくのを中国の人はどぅ受け取ってるのでしょうか。こんなの知ったら日本の某総理(笑)、うらやましくて仕方なさそぅ…
ロック爺様の著書に、次の覇権?!は中国だ、というのがありましたよね。

ブロガーもベーシックインカムを大絶賛したり超待ち遠しいと書いたりしてる方がチラホラ。この意味わかってるのかって思いますよ。おまけに仮想通貨で支給って(゚-゚)もちろん脳チップも支給とか。

LUNA
2018/03/26 19:39
https://r.nikkei.com/article/DGXMZO26752560Z00C18A2EA4000

↑中国、3月末に人民元建て原油先物を上場へ


北の黒電話が中国へ行きましたね。
北の国は、場所からしても折衝地帯。どっちに転んでも難しいというか(´Д` )

国会の使用人関門(笑)Sガワ。やはり予想通りの答弁でした。
assassins
2018/03/29 11:36
時々ふと思う事。
日本に限定して言うと…どっかが爆発して致死量バラまいても、お偉いさんらが税金ドロボーしてバレても、まともに責任も取らないどころかのうのうとしてて尻拭いは国民に。
東南アジアの知人らに、色々と聞かれる。第三者機関がいて見張ったり調査する仕組みはないのかと。日本はおかしいと。
その第三者機関があったとしても息がかかっててダメだと言うと、腐り切った国だと言われた。そして、国民は無知無関心が多くてそれも驚くとも。
政治は直接、国民の生活に関わるのになぜ無関心なのかと…
国民みんなが騒がないからダメな国民だと。
assassins
2018/03/29 11:48
今日は夏日でしたね。
中国は金本位制で、とフルフォードさんが言ってました。
誰も責任取らない、取らなくていい仕組みになってるんです。あまりにも腐敗と無関心ばかりが凄まじいです。
LUNA
2018/03/29 18:44
選挙近くなると野党が必ずゴタゴタする。
なんかワザとゴタつかせてるのかと思ったりする。
議席とってなんぼなのに。
来月からまた色々と値上げ、国保とかも上がる…。
assassins
2018/03/31 19:53

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