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zoom RSS 北朝鮮の脅威は新世界秩序の一端を担うのか? 第3回

<<   作成日時 : 2017/11/23 20:36   >>

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日本は江戸時代へと逆行するのか?

 2日前、トランプはホワイトハウスでの閣議において、「北朝鮮をテロ支援国家に再指定する」と表明しました。「北朝鮮に圧力をかけることで、核ミサイル開発をやめさせる」という意図のようですが、わたしは、前回の記事でも言及したように、「アメリカは北朝鮮に対して、着々と戦争準備を推し進めている」と見ています。
 2008年に子ブッシュがテロ支援国家を解除して以来、9年ぶりの再指定となり、制裁は最高レベルになります。
それ以前、山口県の岩国基地では、朝鮮半島有事に備えて「F-35 ステルス戦闘機」16機がすでに配備されています。また米議会は、「トランプの性格じゃあ、世界を危険にさらす(核ボタンを容易に押してしまう)こと間違いなし――」という懸念から(たぶん)、議会承認を必要とする法案の本格的な審議に入ったとのことです。核使用の大統領権限を40年ぶりに見直そうとしています。でも、たとえアメリカが絶対なる武力という力を持っているとしても、金正恩が先に核のボタンを押してしまえばおしまいです。まっ、正確にはおしまいではないのですが――その後の戦闘で、アメリカは圧倒的武力で北朝鮮を制圧できるでしょうし――。「おしまい」というのは、甚大なる被害がでてしまう、ということです。無傷で勝利を得ることはできず、「肉を切らせて骨を断つ」ということです。でも、トップの連中らは、そんなこと(犠牲)は当たりまえとして、気にもかけないかもしれません(世間的にはお涙頂戴の演技をするでしょうけど)。ただ、できることなら無傷で済ませたい――。だからこそ、地上作戦の必要性があるのではないでしょうか(建前上)? それは決してネイビーシールズの「金正恩斬首作戦」だけではなく、大がかりな進行、つまりは、「核兵器施設を特定し、核兵器を破壊する」こと(ここでは、建前じゃないとして聞いてください)。ただ、問題があります。米軍は北朝鮮の内部情報がほとんどなく、核兵器どころか、通常兵器の場所もほとんど把握できていない状況です。場所を特定できなければ、右往左往するだけで、二発目、三発目、とさらなる核ミサイルの発射を許す結果となってしまいます。
 では、「肉を切る――」場合を想定してみましょう。とは言ってもわたしが分析するわけじゃありません。北朝鮮に関する分析を専門とするウェブサイト「38ノース(North)」が発表したものがあります。「ブルームバーグ」ではそれを伝えています。

北朝鮮が東京・ソウル核攻撃なら死者210万人も−「38ノース」が分析

 北朝鮮を壊滅させるとのトランプ米大統領の強硬発言に大統領補佐官らも戦争のリスクについて警鐘を鳴らしている。米ジョンズ・ホプキンス大高等国際問題研究大学院の北朝鮮分析サイト「38ノース」は、北朝鮮との武力衝突が近隣諸国にどれほどの大惨事をもたらすかを示している。
 同サイトの新たな分析によれば、北朝鮮がソウルと東京を核攻撃した場合、最大で210万人が死亡、770万人が負傷する恐れがある。
 データベースとコンピューターモデリング専門のコンサルタント、マイケル・J・ザグレク氏の分析は、現在推測される北朝鮮の兵器技術と爆弾の威力に基づいている。同氏は北朝鮮が20−25発の弾頭と、それを弾道ミサイルに装着する能力を持っていると推定している。
 北朝鮮の金正恩労働党委員長が米本土攻撃が可能な兵器開発計画を追求し、トランプ大統領が先制攻撃をちらつかせる中で北アジアの武力衝突のリスクが高まった。北朝鮮が米国の同盟国を攻撃する可能性は極めて小さいものの、歴史は「合理的行動」をするリーダーの計算違いの例に事欠かないとザグレク氏は指摘する。
 同氏によると、北朝鮮の旧型弾頭は15−25キロトン程度の威力で、1945年に広島と長崎に投下されたものと同程度だという。9月3日の核実験に使われたものは108−205キロトンと推定され、被害ははるかに大きくなる。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2017-10-05/OXCB2K6K50XU01

 そして、この核ミサイルについて危惧されているのが「電磁パルス(EMP)」なのです。北朝鮮の朝鮮労働党機関紙「労働新聞」の9月3日付は、北朝鮮の核実験が成功したことを伝え、その中で「超強力EMP攻撃まで加えられる」と言っています。
 そもそもEMPとは何か? ってなことですよね。EMPとは、ここでは、高高度核爆発によって発生するパルス状の電磁気、としておきましょう(他にも発生要因はある)。高高度核爆発とは、たぶん名称からして予想はできると思いますが、めっちゃ高いところ、高層大気圏における核爆発の意味合いです。そのめっちゃ高いところで爆発を起こすと、電磁パルス(EMP)が発生し、その影響で、広範囲に及び、電力を使用するインフラや機器全般の機能停止をもたらすのです。EMPは、高度が増せば増すほど影響力は広がります。
 高高度だと大気が希薄なので、発生したガンマ線が遠くまで飛びます。それは地球磁場の磁力線に沿って螺旋状に跳ぶもので、影響範囲は1,000kmにも及ぶことがあると推測されています
 
影響範囲は爆発の高度や規模によるが、高度100キロで広島型原爆の3分の2に相当する10キロトン(TNT火薬換算)の場合、日本全土をほぼ覆う半径約1100キロにも達する。
http://www.sankei.com/premium/news/170827/prm1708270021-n1.html

 
 
米国の専門家チームが今世紀に入ってまとめたシナリオでは、10キロトンの核爆弾がニューヨーク付近の上空135キロで爆発した場合、被害は首都ワシントンを含む米国東部の全域に及ぶ。
 損壊した機器を修理する人員や物資が大幅に不足し復旧には数年を要し、経済被害は最悪で数百兆円に達する。電磁パルスは健康に直接影響しないとされるが、食糧不足や病気などで死傷者は数百万人に上ると推定している。
http://www.sankei.com/premium/news/170827/prm1708270021-n2.html


 EMPを戦略の一環として使用すれば、敵側の電子装備一切を麻痺させることができるので、とてつもなく有効な手段となります。非致死性なので、敵が死ぬことはありませんが、それは「直接的な死者」はない、ということであり、「間接な死者」は、おそらく、尋常じゃないほど出ることでしょう。なぜなら、人類の生活=電気、だからです。電子インフラが破壊され、輸送網、通信網が遮断され、衣・食・住、すべての社会基盤、経済基盤がストップする。それは、国家の破滅を導く、とまで言われています。生き残るために人々は狂気となるかもしれません。哲学者ホッブスが言うように、「万人による万人の闘争」が始まり、民主主義は人々の心の中だけのものとなり、現実はアナーキズム(無政府主義)が支配する、なんてことにもなりかねません。これは決して絵空事ではないのです。海外ドラマ『レボリューション』

画像

画像:http://wwws.warnerbros.co.jp/kaidora/revolution/intro.php

や、洋画『スイッチ・オフ』

画像

画像:www.twin2.co.jp/スイッチ・オフ/

は、まさにブラックアウト(停電)後の世界を表したものでした。電子機器が生活の基盤となっている先進国ほどその被害は甚大となるでしょう。一瞬にして、電気のない時代へとタイムスリップするのです。まっ、全世界が同時多発でなければ、ブラックアウトが起きていない国の人々の優しさがあれば、または市場原理によって社会生活は回復するでしょうけども、それでも、復活するまでは多大なる時間を要することでしょう。ただし、です。この話は、それ以降、敵が攻めてこない、ということが前提です。EMPにより、政府による命令伝達が不可能となるのであれば、防衛に携わる人間は立ちすくむだけ……。敵国のミサイルは一発だけではありません。迎撃ミサイルなどの電子機器が無力化された状態では、為すがままになるしかない、ということでしょうか……。
 では、その高高度核爆発を防ぐことはできなにのか? という話なのですが、それでは、防衛省のホームページを見てみましょう。
http://www.mod.go.jp/j/approach/surround/pdf/dprk_bm_20170922.pdf

 「最近の北朝鮮の弾道ミサイル発射の動向B」という項目を見ると、次のようなことが書かれています。以下に引用します。

3.奇襲的な攻撃能力の向上

 ○ 発射台付き車両(TEL)や潜水艦を使用する場合、任意の地点からの発射が可能であり、発射の兆候を事 前に把握するのが困難となるが、北朝鮮は、TELからの発射や潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)の発射を繰り返している。
 ○ また、2016年に発射を繰り返したSLBMや本年2月12日及び5月21日に発射されたSLBMを地上発射型に改良したと推定される新型弾道ミサイルは、固体燃料を使用しているものとみられ、北朝鮮は、弾道ミサイルの固 体燃料化を進めている可能性がある。(一般的に、固体燃料推進方式は、液体燃料推進方式に比べ、即時発射が可能であり、発射の兆候が事前に察知されにくく、軍事的に優れているとされる。)
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発射の兆候把握を困難にするための秘匿性や即時性を高め、奇襲的な攻撃能力の向上を図っているものとみられる。

では、次、同タイトルのC、これも見てみましょう。

4.発射形態の多様化

 2016年6月22日のムスダン発射、本年5月14日、7月4日及び28日の新型弾道ミサイル発射に みられるような、通常よりも高い角度で高い高度まで打ち上げる、いわゆる「ロフテッド軌道」と考えら れる発射形態が確認された。

 一般論として、ロフテッド軌道で発射された場合、迎撃がより困難になると考えられる。

・ 2016年6月22日に発射されたムスダン(2発目)は、1,000kmを超え る高度に達した上で、約400km飛翔。
・ 本年5月14日に発射された中距離弾道ミサイル(IRBM)級の新型弾道ミサイルは、2,000kmを超える高度に達した上で、約800km飛翔。
・ 本年7月4日に発射された大陸間弾道ミサイル(ICBM)級新型弾道ミサイルは、2,500kmを大きく超える高度に達した上で、約900km飛翔。
・ 本年7月28日に発射された大陸間弾道ミサイル(ICBM)級新型弾道ミサイルは、3,500kmを大きく超える高度に達した上で、約1,000km 飛翔。
ロフテッド軌道は、高度を高くとり、高仰角で落下するため、対処が困難。


 日本はこの弾道ミサイルを、「ミッドコース段階」「ターミナル段階」の2段階で迎撃しようとしています。
 防衛省のホームページから画像をお借りします。

画像

画像:http://www.mod.go.jp/j/approach/defense/bmd/index.html

 つまり、まずは洋上からイージス艦に配備されている迎撃ミサイル「SM3」を発射して迎撃する。それが失敗した場合は、地対空誘導弾「PAC3」が迎撃する——ということです。しかし、PAC3は、射程が半径約20キロ程度なので、高高度核爆発を防ぐことは100%不可能です。では、ということで、SM3ですが、先述した防衛省の内容を踏まえると、「まず無理」と考えるのが妥当でしょう。
 じゃあ、日本はどうするのでしょうか? 「どうにもできない」が本音だと思いますよ。つまりは、「肉を切らせて骨を断つ」しかないのだと……。しかし、これだけは言えます。政府は絶対にそんなことは言いません。大戦時の大本営発表のように、必ずや国民を騙すことでしょう。

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
EMP。石器時代に…。

ガンジーさん。この前の選挙、選挙当日に間に合わないので期日前のに行きました。投票用紙に赤いハンコがあるのが本当の投票用紙だとの事です。
私や友人、私の息子らがやってきた期日前の投票用紙はハンコなかったです…。
これはどういう事かと、友人が選管に問い詰めたところ、偽票のような話でした。友人はそれなりの立場がある人で区議会議員や国怪議員にも通じている方なのですが、偽投票用紙に書いたのは無効にされたか捨てられたか入れ替えとか…
assassins
2017/11/28 12:44
期日前投票に行きました、ハンコない用紙でした:…知りませんでした…"(-""-;)"
ガンジーさん、某総理と某党は北と間接的につながっていると思ってました。また北の背後にはお米の国がいるとも。
これは間違いだったのでしょうか?
LUNA
2017/12/28 20:44

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