憎しみの連鎖

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zoom RSS 民主主義の終焉と軍事国家への移行@

<<   作成日時 : 2016/07/16 18:38   >>

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はじめに
 
 オランダ・ハーグの仲裁裁判所が今月12日、南シナ海での中国の海洋進出に対してフィリピンが「国連海洋法条約」に基づき提訴した裁判で、中国が主張する「九段線」に国際法上の根拠がないと認定しました。中国はこの海域で人工島を作り上げることで実効支配しようとしていましたが、裁判所は「人工島は島ではない」とし、「無効」を宣言したのです。中国は1996年に「国連海洋法条約」を批准しています。つまりは「ルールを守りますよ」と宣言しているわけですが、これが今では枷となってしまっているのです。中国の習近平国家主席は、「いかなる状況でも仲裁判決の影響を受けない」とし、判決を受け入れないことを表明しました。「受け入れない」ということは、条約の批准という枷を無理に引きちぎることを意味しています。すでに、米軍は南シナ海に空母やイージス艦などを配備しています。もちろん周辺諸国も賛同する形で軍事的圧力をかけています。日本の自衛隊もしかりです。米軍はフィリピンとの新軍事協定に基づき、四半世紀ぶりに事実上の駐留を開始します。誰もが予想できるように対立の激化は避けられません。日本には是非とも協力してほしい分けです。お金だけや建前だけの軍隊派遣ではなく、実行部隊として……。

アメリカに翻弄される日本

 日本の改憲はいまや必然的になり、アメリカの一部として戦争に駆り出される日が来るのは目に見えています。では、この改憲は「アメリカ様の要望ではないのか?」という点を、歴史的事実を参考に話したいと思います。
 アメリカによる日本のメディア操作についてはよく取り沙汰されてきました。ジャーナリストのベンジャミン・フルフォード氏は、「かつて郵政民営化を実現させたいアメリカが、日本のメディアに対して工作を仕掛け、莫大な資金をばら撒くことで小泉さんを勝たせた」という話をしています。彼はこの話を閣僚経験者から聞いたと言っていました。詳細は明かさなかったものの、莫大な資金をばら撒いた先として、大手広告代理店と日本を代表する経済紙のことを取り上げています。……なんとなく想像はつきますが。また、外資系企業の多い昨今、メディア業界に対して広告を引き上げると脅せば、日本のメディアは決して逆らうことはできません。広告料が彼らにとっての命綱なのですから。
 2005年に共産党の佐々木憲昭議員によって暴露された「郵政民営化・合意形成コミュニケーション戦略」なるものがあります。これは、内閣府がPR会社に郵政民営化の宣伝企画を依頼したもので、資料は国民をA・B・Cの3つの階層に分けています。A層はエリート層。跳んでC層は「構造改革抵抗守旧派」。この2つの層は相手にしないとのこと。残るB層(主婦、子供、ご老人)を中心に、論理的に考えず、単純なフィーリングで小泉さんを支持する人たちをターゲットにプロパガンダすることで、郵政民営化賛成のムーブメントを作り出そうというものです。この資料はA・C層をIQが高いとし、B層をIQが低いと言っています。つまりはバカだと。
 フルフォード氏は、過去に朝日新聞のディレクターが、イラク戦争時に現地で取った「アメリカ人による民間人の虐殺の決定的映像」の話をしていましたが、そのディレクターは、映像を番組で放送するよう上司に掛け合ったところ、クビになってしまったとのことです。
 早稲田大学の有馬哲夫教授がアメリカ公文書館で発見した資料により、日本テレビの創設者であり、読売グループの総帥・正力松太郎が、CIAからコードネーム「ポダム」と呼ばれるエージェントだったことは周知の事実となりました。

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画像:http://goinkyo.doorblog.jp/archives/7480918.html

 また、アメリカ国務省が認めた自民党への秘密資金の話もあります。岸信介首相は対米従属を決定的にした人物ですが、彼の友人であった右翼の児玉誉士夫が自民党からの依頼で右翼や暴力団を動員し、「安保闘争」での市民デモに乱入することで、反米運動のつぶしにかかったのは有名な話です。このアメリカべったりの岸信介首相の系譜(孫)が今の安倍普三なのです。

「国家緊急権」とは?

 コメント欄において、読者のassassinsさんが「改憲もだけど緊急事態条項の方がヤバイですよ」と書いて下さっていたので、今回(次回も、またはさらに続くかもです)はその話に的を絞りたいと思いますが、その前にまずは「国家緊急権」について。
<国家緊急権とは、戦争や災害など国家の平和と独立を脅かす緊急事態に際して、政府が平常の統治秩序では対応できないと判断した際に、憲法秩序を一時停止し、一部の機関に大幅な権限を与えたり、人権保護規定を停止するなどの非常措置をとることによって秩序の回復を図る権限のことである。Wikipedia「国家緊急権」>

 「超法規的措置」によってこれらの危機を防除しようとする権能ですが、「憲法秩序を一時停止」というのがくせものです。人間は神様ではないですから、どんな崇高なる人間にも悪の概念はあるものです。哲学者のバートランド・ラッセルが、「人間は善と悪の混合体」と表現したのがまさにそれです。どんな権力を有する人間に対しても、「憲法」という定めがあるので、薄汚い欲望を抑え込むことが出来るのです。もちろん、憲法解釈を変えるという子供じみた行動によって政策を行なってきたことは歴史的事実としてあります。ただ、それでも憲法というものは支配欲の枷として働いてきたのです。それを覆そうとするものが「国家緊急権」であり、権力集中を伴うのです。
 麻生太郎副総理が、「ある日気付いたらワイマール憲法が変わってナチス憲法に変わっていた。あの手口に学んだらどうかね」と発言したことを前回の記事で書きました。何度も言いますが、彼は本当にバカ野郎ですね。「未曾有」の読み方でも学んどけって話です。彼が言ったワイマール憲法の48条には、大統領の非常措置権限として「国家緊急権」がありました。「公共の安全および秩序」を回復させるために……」を謳っていましたが、武力行使を認めていたことから、今度は彼らによる「公共の安全および秩序」の破壊がもたらされました。
 1933年1月、ヒトラーは首相に就任にすると、ワイマール憲法48条2項に基づく「非常措置権限」を発動させました。これにより憲法に定める「基本権」が停止。3月には「民族および国家の危難を除去するための法律」として「全権委任法」が制定され、議会というものが有名無実化したのです。そしてその後のドイツには地獄が訪れました。

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すべての画像:http://saigaijyouhou.com/blog-entry-10565.html
 
 社会学者の橋爪大三郎氏は、「国家緊急権は主権者である国民が、自分の生存や安全を守る権利に基づく」としています。そして、「集団としての国民が緊急事態に見舞われた場合には、政府に、平時の法律には基づかなくても必要で適切な行動をとるように授権する」のだと。……しかしです。「国家緊急権」の大前提として「命令」の概念があり、もし、何らかの状態から逃げ出したい国民がいたとしても、その人物に命令で苦役を課すことができると解釈できます。たとえ、その人の生存や安全が脅かされる場合でも(「そんなことはしないよ」と言ったところで、明確な規定がないのでいかようにでも命令を正当化できます)。必要で適切な行動をとることが望ましいと言いますが、それは政府が絶対善での話であり、政府性善説のようなものです。上記したように、人間は善と悪の混合体とすれば、権力にはストッパーが必要であり、ストッパーが無いのであれば、いずれは歯止めが効かなくなります。また、橋爪氏は「国家緊急権」が憲法違反だというのは認めるところであり、事後検証が大事だといっています。政府の責任者は憲法違反の政治責任をとって辞職するのだと。問題は、その「事後がいつ来るのやら?」という話です。ナチスの「全権委任法」は33年に制定された4年間の時限立法であり、37年に失効するはずでしたが、その後も延長し続け、最終的には43年を最後に国会さえ召集されなくなりました。こんな危ういものを導入されては困ります。
 日本は法治国家です。大災害時に内閣に権限を集中させる措置は現行法にすでに盛り込まれているのです。

なぜそこまでナチスを真似たいのか?

 上記した安倍首相が導入を目論んでいる「国家緊急権」は、「売国奴として間接的に主権をアメリカに譲る仕組み」と私は言いたいです。「国家緊急権」は、「ショック・ドクトリン(カナダのジャーナリスト、ナオミ・クラインが2007年に著した書籍から用いらせてもらいました)」なのだと。
「真の変革は、危機状況によってのみ可能となる」とクライン氏は言いました。「惨事便乗型資本主義(「惨事活用資本主義」)」と言われる「ショック・ドクトリン」は、まさに安倍内閣の政策タイトルにうってつけです。
 以前の記事で、私は本を書いたと言いましたが、その中からこの「ショック・ドクトリン」の最上級とも言えるものを引用したいと思います。

 
<社会全体を「狂気」にかりたてる策謀を張り巡らせたものがある。ジュリオ・アンドレオッティ伊首相が告白した「グラディオ」というものだ。
 アンドレオッティは、マフィアとの関係が公然たる事実とされた人物であり、それ以外にもフリーメイソン・ロッジである「P2」などとも親密な関係を築いていた。1978年に起きた「アルド・モーロ伊首相殺害事件」への関与が暴露され、2002年11月には殺人罪で懲役24年の有罪判決を受けていたが、翌年の10月に証拠不十分として逆転無罪となった。
 彼が1991年に自身も関与したと告白した「グラディオ」とは秘密軍の名称であり、ラテン語の「グラディウス(古代ローマの剣)」に由来する。第二次世界大戦以降、イタリア国内に存在しているとされる。「北大西洋条約機構North Atlantic Treaty Organization:NATO(アメリカを中心として、カナダやヨーロッパ諸国と共に結成した軍事同盟であり、共産主義への対抗を目的とした)」の非正規部門に組み込まれている。
 戦時ではもちろん軍として戦うのだが、平時には大規模な政治介入を行なっていたと思われる。共産主義勢力を無力化し、時には悪魔化するために奮闘し、「グラディオ」自体が共産主義者を装ったテロを実行したといわれている>『来るべき時への始まり』北島 将志、P49-50

 
 グラディオのメンバーで、時限爆弾を設置した容疑で有罪になったヴィンセンツォ・ヴィンチグエラという人物は次のような証言をしました。

 
<「民間人、女性や子供、罪のない人や政治にまったく縁のない無名の人々を攻撃する必要があった。理由は単純だ。そういう人たち、つまりは一般のイタリア国民をたきつけて、国にさらなる安全保障を要求させるためだ。未だに裁きの下っていない虐殺や爆弾テロは、すべてこのような政治目的で行なわれた。これらの事件が未解決なのは、国が自らを裁いたり、自らの関与を公にしたりできないからだ」>『ビヨンド・コンスピラシー――陰謀を超えて』ジョン・コールマン博士、P110

 ここまでは「ある目的に対しての手段としての政策」をお知らせしたまでです。目的自体に関しては次回以降、話を続けていきます。

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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
フィリピンと中国はそのうち衝突があるかも知れませんね。フィリピンの人は中国が嫌いです、あつかましいとか欲が深い、もともとフィリピンの物だったのに中国が盗んだ、と言っています。
アメリカも圧力かけてるみたいですが…また談合戦争でもやりたいのかって疑ってます。

しばらく前からどこ歩いてもやたら外国人ばかりいます。緩和したから旅行しに来ててそれこそ中国の爆買いも聞くし実際スーパーでカレールーやチョコを爆買いしてるのを見かけています。EU、東南アジア、中韓台、アメリカ、オーストラリアとか色々な所から来てます。この人たち、汚染はわからないんだろうなって思ってます。わざわざ買わなくても(・・;)

あるブログで、緊急事態の件について過激⁈な内容のがありました。発令したら緊急事態だから、って事で国民の資産強奪できるし国民総屠殺も可能だと。発令されてから海外へ逃げる事はもちろんできません。
偽総理、国民のために、ってとこを特権階級に、と置きかえるべきですね。上級国民って発言もありましたね(・・;) 発令されたら茶番選挙もなくなり現政権がずっと続きます。改憲より危ない。
発令されるのは緊急事態が起きたら、ですね。丁稚あげ(笑)の同時多発テロでも良いし自作自演自然災害、そして他国からの攻撃、とか。改憲しなくてもこっちを発令すれば、簡単にスレイブにできます。

周りは平和ですよ、もちろん私も日常があるので普段は普通に生活してますが、周りなんか改憲しても緊急事態発令されても、原発飛んでも津波が来ても日々の生活は変わらないと思いこんでますよ。隣のウチの庭にある原発飛んでもTV見ながら笑ってるのがせいぜいです。私なんか2011冬からTV見てません。職場でチラ見かニュースは携帯で。地デジになってからTVつけたら頭痛がひどくて。
assassins
2016/07/18 01:46
いつもながらガンジー様の記事はとても濃厚で深くて、コメントもどういったふうにしたら良いのか悩みます。とても集約というか濃縮というか。
お忙しいと思いますが、本当にありがとうございます。暑いので体調には気をつけて頑張って下さいね。

うまく説明できないのですが、世界は2つ⁈の勢力がみにくい争いしてるような気がします。
あと、ある外国人男性がいて3回のテロに巻き込まれてて生きてますが、クライシスアクターでしょうね。携帯のニュース記事見てたら何かのコラムで読みました。その方は裁判⁈するとか、してるとかで。名誉毀損だったか覚えてませんが。偶然に3回って、ありえませんよね(笑)

ガンジー様の著書で知りましたが、ナチスはアーリア人どうしの結婚も検査してたとか。かなり驚愕しました。収容所もロマ、障がい者、政治犯、ユダヤ人などを収容してましたが老人子供病気持ちはガス室行きで。今の日本は、ナチスの手口をそはのまんまやってませんか⁈ 福祉をカットしまくり障がい者、老人、子供(貧困など)を苦しめたり、子供生むなって感じで若者の貧困までも。少子化は国がすすめてるって話を以前assassinsさんが書いてましたがその通りです。もちろんどかからか指令もありますよね。
ナチス手口は、憲法だけでなく前々から着実に進めていた無駄飯食いの削除も込みなんじゃないかと思います。
LUNA
2016/07/20 08:06
憲法だけじゃない、というのはまさにその通りですね。私もガンジーさんの著書を読んで、ナチスは色々やっていたのを知りました。ナチスと言うと収容所の本関係ばかり読んでいて、それ以外に目がいってませんでした。優生学なんぞク◯食らえ、です。
assassins
2016/07/21 20:21
お二人とも私の本を読んでいただいてるようで……ありがとうございます。「優生学」は現代科学を利用することで生きながらえています。ナチスのように嫌悪され、反吐が出るようなものではないですが、倫理的問題として取り沙汰されています。「エンハンスメント論争」と言われるものが、まさにそれですが、「人間強化 human enhancement」というものです。遺伝子工学などによって、人間の肉体的能力の限界を超えようとする試みであり、「トランスヒューマニズム」と同義に扱われるようになっています。「トランスヒューマニズム」は拙著『来るべき時への始まり』でも取り上げました。この考えを信奉する人たちはカルト化し、シンボルマークである「H」や「H+」を掲げています。人間以上の存在になりたい彼らは、その技術を使うことで何を目論んでいるのでしょうかね?根底にあるのはナチスの優生学であり、表現だけを変えて、世間を煙に巻いていると私は思っています。いずれブログで取り上げたいと思います。

ガンジーの精神(管理人)
2016/07/23 07:59

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