憎しみの連鎖

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zoom RSS イスラム国が「敵であり仲間でもある」理由 A

<<   作成日時 : 2016/07/08 07:41   >>

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前回の続きです。

新中東地図とは?

 『中東再編計画:「新中東」のためのプロジェクト』と題された「グローバル・リサーチ」の記事(2006/11/18)では、同年、イスラエル・テルアビブにてコンドリーザ・ライス米国務長官が「新しい中東」という言葉を紹介したことを取り上げ、これは、「中東における英米イスラエルの“軍事的ロードマップ”なのだ」と述べています。それは
<レバノン、パレスチナ、シリアからイラク、ペルシャ湾、イラン、NATO駐留のアフガニスタンの国境にかけて不安定、混乱、暴力の弧を創り出すことがその本質である>
のだというのです。次に引用する部分も重要です。

 
<米国とイスラエルは、レバノンが、中東全体を再編成し、「建設的混乱」エネルギーを解き放つためのツボとなることを期待して、「新中東」プロジェクトを公表した。米英イスラエルは自分達の地理的戦略のニーズと目的に応じて中東地図を画き直すことができるようにこの「建設的混乱」―地域一体に暴力と戦争状態を生成する―を次々に利用するであろう>


 2006年6月にアメリカ陸軍退役中佐ラルフ・ピーターズが作成した下記の地図は、NATO防衛大学の訓練プログラムで使用されてきました。

画像
画像:http://green.ap.teacup.com/pekepon/680.html
 
 彼は、「現在の恣意的に引かれた国境地図を公正にするために、地図を塗り替える必要がある」と主張しました。中東でより大きな戦争が起これば、英米の利権とイスラエルにとって戦略的に有利な国境線が引き直されることになる可能性があります。さすれば、「大イスラエル主義」の拡大にもなりえます。「大イスラエル主義Greater Israel 」とは、
<離散したユダヤ民族がユダヤ国家を建設して復興と存続を目ざすシオニズムのなかで、主流派の社会主義シオニズムに対し、旧約聖書に登場する古代ユダヤ=イスラエル王国の最大版図を意味する「エレツ・イスラエル」(イスラエルの土地)を最重要視する非主流派、修正シオニズムの流れ(https://kotobank.jp/word/%E5%A4%A7%E3%82%A4%E3%82%B9%E3%83%A9%E3%82%A8%E3%83%AB%E4%B8%BB%E7%BE%A9-1560382)>
というものです。 .そして、これらの事実から囁かれていることは、「壮大なる計画」を実現するための道具(手段)として「アラブの春」を引き起こし、それに続いたのが「イスラム国の台頭」なのではないか?ということです。大イスラエルの為に中東を小集団に分裂させることで、イスラエルに挑戦する国家を周辺地域から消し去る「オデッド・イノン計画」が実行されるのだと。
 元米軍大将のウェスリー・クラークは、米国のテレビに出演した際、「ISは当初から、米国の同盟諸国や親米諸国から資金をもらってやってきた」という趣旨の内容を話しています。また、次の動画ではいかにアメリカが中東諸国に(上記した言い方であれば)「建設的混乱」を生み出そうとしているのかが伺えます。


 
 上記した参考記事内では、Z・ブレジンスキーの著書『世界はこう動く』の内容が取り上げられていますが、私自身その本を持っているので、重要と思われる部分を引用したいと思います。が、その前にこの人物の略歴を知る必要があるでしょう。

Z・ブレジンスキーなる人物

 ブレジンスキーは、カーター政権時の国家安全保障問題担当大統領補佐官を務め、ソ連のアフガン侵攻を画策した人物です。この対ソ連の「アフガン戦争」時、ブレジンスキーはCIA、モサドと共謀することで「アルカイダ」を作り上げました。そう、ビン・ラディンが率いていたアルカイダはブレジンスキーが作り上げたのです。

画像
画像:http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1491241404

 ソ連支配下のアフガニスタンでレジスタンスとして活動した「ムジャーヒディーン(アラビア語で「ジハードを遂行する者」を意味するムジャーヒドの複数形。一般的には、イスラム教の大義にのっとったジハードに参加する戦士 Wikipedia「ムジャーヒディーン」)らは、ブレジンスキーに指揮されていました。
 ブレジンスキーは、オバマ政権の外交政策最高顧問を引き受け、以前のように(またはずっと継続して)ムスリムたちをけしかけているのでしょうか?「イスラム原理主義を生み出したのは彼だ」と言われています。イスラム原理主義が、ソ連共産主義に対抗する大きな防波堤になると信じた彼はそれを実行に移したからです。
 ブレジンスキーは可能な限り小さな規模での民族自決政治を目指してます。それは極小国家であり、「バーナード・ルイス計画」なる、企業>国家の図式を完成させたいからなのかもしれません。コーポレート・ガバナンスの絶対的な影響力に屈服する国家……極小国家はそれだけ政治力が弱くなります。さすれば、簡単に外圧に屈服させられてしまうのです。そしてそれは「大イスラエル主義」の代理人として行動かも……です。で、彼はユダヤ人です。
 それでは、ブレジンスキーの著書『世界はこう動く』から少し引用します。

 <トルコ、イランともに、主に地政上の要衝として重要である。トルコは、黒海地域の安定をもたらし、黒海から地中海への出口を制し、カフカスではロシアの対抗勢力になり、イスラム原理主義に対する解毒剤になり、NATOの南の抑えになっている。トルコの安定が崩れれば、バルカン半島南部でこれまで以上に武力衝突が起こり、独立間もないカフカス諸国に対するロシア支配の復活も容易になるだろう。イランは、アゼルバイジャンに対してはあいまいな立場をとっているが、中央アジアに登場した政治の多元性を支える役割を果たしている。ペルシャ湾の東海岸を押さえており、現在はアメリカに敵対する立場をとっているものの、長期的にみて、ペルシャ湾地域のアメリカの権益に対するロシアの脅威を抑える防護壁になっている>P69-70

<トルコとイランという要衝が混乱しかねないことで、不透明さがさらに増している。(中略)この地域は黒海のクリミアにはじまり、ロシアの南の国境に沿って進み、中国の新疆ウイグル自治区にぶつかり、そこから南に下ってインド洋に達し、今度は西に紅海まで進み、北に地中海東部を通ってクリミアに戻る地域であり、人口約四億人、二五の国があるが、どの国も民族、宗教が入り組んでいて、政治的に安定しているといえる国は事実上、ひとつもない。(中略)この広大な地域は、さまざまな憎しみで分裂し、競争し合う強力な隣国に取り囲まれていて、国民国家間の戦場になる可能性があり、それよりも、民族紛争、宗教紛争が長引く可能性が高い。(中略)トルコとイランの国内の緊張は今後さらに高まり、一触触発のこの地域に安定をもたらす両国の力が大幅に衰えることになりそうだ>P76-77

 今やISは、イラクとシリア両国の相当部分を武力制圧しています。そして勝手な国家樹立宣言。一テロリストが、独自の財政でこれほどまでに大きくなれるのでしょうか?一部では、背景にイラク、イラン、シリア弱体化を狙うサウジアラビア王族のバンダル・ビン・スルターンが陰から資金提供をしているとも言われています。アメリカ大統領ジョージ・H・W・ブッシュと親交が深いのは周知の事実です。

画像
画像:http://image.search.yahoo.co.jp/search?p=%E3%83%96%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A5+%E3%83%90%E3%83%B3%E3%83%80%E3%83%AB&search.x=1&tid=top_ga1_sa&ei=UTF-8&fr=top_ga1_sa#mode%3Ddetail%26index%3D0%26st%3D0
 
 それを揶揄するがごとく「バンダル・ブッシュ」と呼ばれています。この王族なる人物が黒幕の一人なのでしょうか?彼は、イスラエルに接近するサウジアラビアの外交戦略も主導してきました。また、「サウジアラビア総合情報庁(CIAに相当する)」は、シーア派の国々を弱体化させるためにアルカイダやISなどの「サラフィー・ジハード主義者(フランスの政治学者ジル・ケペルによる造語。初期イスラムの時代(サラフ)を模範とし、それに回帰すべきであるとするイスラム教スンナ派の思想 Wikipedia「サラフィー・ジハード主義」)を支援してきたと言われています。また、先述したことを考慮すれば、イスラエルの思惑が入り込んでいるわけであり、仮にイスラエルがISを誕生させたとしたら、漁夫の利が得られることは理解できます。
 バイデン米副大統領も2014年10月のハーバード大学での講演中において、トルコがISに何十億ドルもの資金援助と何千トンもの武器を供与していると示唆したわけで、言い逃れは出来ないことでしょう。でも、この事実を世間は信用しないかな。証拠群が揃っていて、そこに伏魔殿が存在しても、「そんなことあるわけない!」という軽薄な考えで一蹴してしまうのです。「真実があなたを自由にする」とは『ヨハネによる福音書』の言葉ですが、世間はまだ自由になれていないようです。

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コメント(1件)

内 容 ニックネーム/日時
確かキッシンジャーが、2012年⁈頃にあと10年⁈もしたらイスラエルはなくなる、みたいな発言がありましたが、消えてなくなるんじゃなくて別の新しい国としてイスラエルを作るとかでしょうか。周りにはうるさい国ばかりですよね。作るならつぶしにかかりますよね。
LUNA
2016/07/08 10:09

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