憎しみの連鎖

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zoom RSS 搾取する者と搾取される者 〜金持ちの論理〜B

<<   作成日時 : 2016/06/11 17:28   >>

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 すべての科学は究極の目的に達するための手段に過ぎない。手段とは知識である。究極の目的とは支配である。残る問題はただ一つ、「誰が利益を享受するか」だけである。 『静かなる戦争のための沈黙の兵器――プログラミング・マニュアル序説』(『悪魔の経済学』付録P12)

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画像:http://venturebeat.com/2015/12/17/localization-translation-the-foundation-for-world-domination-webinar/

前回より

 「一番伝えたい“おかしな”部分を次回は示す」と私は言いました。でも、本当は“おかしな部分”を、これまでの3回、たった3回で示すことなんか出来ないというのが現状です。あまりにも抽象的で、あまりにも大雑把な内容になってしまうのは否めません。それでも書きたいのは、まず第一に、読者の皆さんに、世界で起きているあらゆる事象を理解できるように一つ一つ示していくのであれば、数ヶ月、または数年を要するかもしれないからです。第二に、そこまで気長に私が連載記事を書けるかどうかわかりませんし、そんなに時間をかけてられないという思い、私がイライラして耐えられないだろうという個人的な理由からです(すいません)。「あまりにも早急に詰め込みすぎ」と言われても、「直ちに知って欲しい事がある」という思いが強いので、「書かずにはいられない」というのが本音です。もちろん今後、時事的なニュースを掘り下げる形で書いていくつもりですが、必然的に小出しになってしまうので、最初に土台を固めるべ、く当記事(3回に渡って)を書いたまでです。

『肩をすくめるアトラス』は本当にフィクションなのか?

 著述家の太田龍さんという方がいらっしゃいました(お亡くなりになりました)。彼が『肩をすくめるアトラス』を読破したのか否かは不明ですが、次のように述べていました。

 『肩をすくめるアトラス』の著者であるアイン・ランドは、フィリップ・ロスチャイルドの情婦の一人であり、このロスチャイルド(「イルミナティ」とも記されていましたが、このワードについては色々と説明が必要なので、ここでは省きます)の世界征服の野望を書かせたものだ。

 これは、太田龍さんの「時事寸評〔平成十七年(二〇〇五年)二月二十六日(土)(第一千二百三十二囘)〕」で取り上げられています。つまりは、フィクションに見せかけたノンフィクションなのかもしれないというのです。この見解は、国際的な金融資本家などを研究された方でしたら「一理ある」と解釈できると思います。太田氏はこの話を『Witchcraft and the Illuminati(魔術とイルミナティ)』という本を用いて説明しています。この話をテーゼとするなら、次のような内容になります(太田氏の述べたことを要約します)。
 
 ロスチャイルドら、イルミナティとして権力を有する者たちが、意図的に、計画的に世界経済を崩壊させる。もちろん、当人らは安全地帯へと避難済みである。そして世界が破滅した後、世界を再建すべく彼らは姿を現す。
 
 上記したフィリップ・ロスチャイルドが、作家アイン・ランドに彼(彼ら)の目的を書かせたものが『肩をすくめるアトラス』だと言いたいのです。金融業界に携わる人間なら、「ロスチャイルド」という名称を知っているかもしれませんが、初めて見聞きする方もおられると思いますので、簡単に説明します。

ロスチャイルド家とは?

 時は一八世紀、アムシェル・モーゼス・バウアーという人物が、ドイツ中部で両替商を開業したことから物語は始まります。そして、完結を先に言いますと、彼の息子アムシェル・マイヤー・バウアーから続く血脈が世界を席巻しているのです。マイヤー・バウアーには5人の息子がおり、長男アムシェルは本家に、次男サロモンはウィーン、三男ネイサンはロンドン、 四男カールはナポリ、五男ヤコブ(後にジェームズ)はパリへと赴き、次々と「ロスチャイルド商会」を開業させます。特に有名な逸話としては、三男ネイサンによる「ナポレオン戦争(ナポレオン率いるフランスとその同盟国が、イギリス、オーストリア、ロシア、プロイセンなどのヨーロッパ列強の対仏大同盟と戦った)」中での「ワーテルローの戦い」でしょう。ネイサンは、英蘭連合軍が勝利したにもかかわらず、英国債を大量に売り始めました。それを見た投資家が、フランスが勝利したと思い込み英国債に売りが集中、かくして英国債は暴落、そして、今度は紙くずになった英国債をネイサンは大量に買い始め、連合軍の勝利が発表された後に英国債は暴騰、ネイサンは膨大なまでにお金を増やしたのです。また、ロスチャイルド家はナポレオンと反ナポレオン、双方に投資しており(兄弟の分散にて)、リスクヘッジになっていたのです。
 日本にも触手を伸ばしています。例えば「日露戦争」にて、高橋是清日銀副総裁は、資金調達のため渡米英しましたが、「日本が敗北する」と見ていた投資家がほとんどで、外債の引き受けがまったく現れない状況でした。その状況を救ったのが、ニューヨークの「クー ン・レーブ商会」のジェイコブ・シフでありますが、彼はロスチャイルドの閨閥なのです。実はこれ以前に、ロンドンにてロスチャイルド家は表向き高橋の申し出を断り、追い返していました(バクー油田の利権絡みで)。その裏で、シフを通して公債を買い、さらに戦局が明らかになると買い増して膨大なる利益を上げたのがロスチャイルド家でした。
 ロスチャイルド家の膨大なる人脈は、膨大なる権力者との婚姻関係によって可能になりました。そして、世界金融の総本山を成す財閥にまで成長したのです。「でも、長者番付に出てこないではないか?」このような声が聞こえますが、その問いには、ロスチャイルド家の家訓が答えてくれます。「わが家の資産は一切公表しない」と。広瀬隆さんの名著『赤い楯』では、長者番付に登場しない長者たちの閨閥という名の伏魔殿が描かれています。

ロスチャイルドの発言

 自分に国家の通貨をコントロールさせよ。そうすれば誰が法律を作ろうと知ったことではない                        メイヤー(マイヤー)・アムシェル・ロスチャイルド 
『静かなる戦争のための沈黙の兵器――プログラミング・マニュアル序説』P14-15


 上記した「国家の通貨をコントロール」……彼はもうすでにやり遂げています。でも公にではありません。公に「国家の通貨をコントロールします」なんて宣言してしまったら袋叩きにあうのは必至です。同書の言葉を借りるなら、
「大衆コントロールをかちとる最も単純な方法は、一方で大衆には基礎的なシステム原則を知らしめないようにし、他方で大衆を混乱させ、無秩序にさせ、ほんとうは少しも重要でないことに引きつけ続けておくP61」
ということです。通貨をコントロールするには中央集権なるものが必要です。そのために、まずは国家から「通貨発行券」を奪取しなければなりません。そこで、中央銀行なるものが誕生するのです。

中央銀行の権力 

 世界各国、いろいろな紙幣があります。私の知る限りではその肖像画は偉人と呼ばれた方々です。そのお金、「国民全員が使用するお金なので、政府が刷っているんでしょ?」と思っている方もまだいるかもしれません。ほとんどの国々では、紙幣を刷っているのは政府ではなく、中央銀行です。日本の中央銀行は日本銀行ですよね。中央銀行の特権というのは、簡単に言えば、唯一紙幣を発行できるということです。世の中に出回るお金の量を増やしたり減らしたりすることで景気を調整します。その仕事を政府が行わないのは、「歴史から学んだことだ」と解釈されています。「政府が自分たちで勝手に紙幣を刷ると、インフレになってしまう」と。だから紙幣の発行権を政府から独立した組織に移したのだと。しかしですよ、それでは、「日本銀行の幹部たちはそれほど崇高な人間集団であり、たとえどんな圧力があったとしても威風堂々と通貨政策を行えるのか?」と言う疑問が沸きます。無論、行えるわけないです。人間ですから、弱みは必ずあります。または、弱みどころか、誰かのエージェントとして活動しているかもしれませんよ。
 1913年に設立されたアメリカの連邦準備制度は中央銀行です。1907年の金融恐慌を教訓に、混乱を避ける目的で設立されましたが、そんな資金力が当時の政府にあるわけもなく、民間の金融資本家に協力を求めたのでした(求めたというよりも、そういうシナリオだったと言えるでしょう)。それが悲劇の始まりだったのです。

ジキル島の秘密会談

 ジョージア州ブランズウィックという海沿いの町にある小さな小島がジキル島です。ここに集まった財閥たちによって中央銀行の青写真が出来上がったと言われています。後にウッドロー・ウィルソン米大統領が法案に署名し、「連邦準備制度理事会Federal Reserve Board of Governors:FRB」と、12地区の連邦準備銀行により構成される「連邦準備制度Federal Reserve System:FRS」が誕生しました。国民に選挙で選ばれていない人間集団が、一国の経済を担っているのです。中央銀行は資本主義には適っても、民主主義に適いません。政府が紙幣を刷ることになったら強大なビジネスマンである金融資本家たちの旨味がなくなるので、彼らは何としてでもお金の蛇口を手放したくないのです。ウィルソン大統領は、晩年になって、「クレジット・システムを、ほんのわずかな人間たちの手中に収めてしまったことで、自分の国を滅ぼしてしてしまった」という旨を明かしました。
 日本銀行は明治14年(1881年)、大蔵相だった松方正義によって設立されましたが、松方は明治10年(1877年)にフランスに渡り、蔵相のレオン・セーから「中央銀行を設立すべき」との助言を受けていました。帰国後、松方は国立銀行条例を改正し、中央銀行を設立、通貨発行券を独占したのです。そして、レオン・セーは仏ロスチャイルド家の4代目当主アルフォンス・ロスチャイルドの使用人だったという事実があるのです。
 「金(きん)本位制(一国の貨幣価値を、金(きん)に裏付けられた形で金額で表すもの」であれば「兌換制度(一定量の金(きん)との無条件での交換)」があり、中央銀行が発行した銀行券を持参すれば、それと同額の金貨を受け取る権利がありました。しかし、1971年の「ニクソン・ショック」を機に、金とドルの交換が停止され紙幣本位制に移行したあと、通貨というものは「何一つ価値の裏付けがない」ものへと変貌しました。この時点で紙幣は、「皆の信用がなければただの紙切れ」となってしまったのです。また、ロスチャイルド家は、預かった金銀財宝のほぼ3分の1が、預け人が受け取りに来ないままで常に金庫に眠っていることに気付きました。それを、「資金として運用でき、他人の財産を元手に利子をとることができる!」と考え実行に移しました。これこそ現在に通ずるデリバティブなる梃子の原理(レバレッジ)なのです。ロスチャイルド家は、こうして他人の財産を公債の購入にあて、各国の戦争資金として調達してきたのです。1820年代には、ほとんどの大国の大蔵大臣がロスチャイルド5人兄弟に買収されたと言います。

ロスチャイルドの野望

 次に示すのは、上記した『静かなる戦争のための沈黙の兵器――プログラミング・マニュアル序説』からの抜粋です。 
 
 
将来の世界秩序、平和、安寧のために、ひそかにアメリカ人に対し静かなる戦争を仕掛け、自然と社会のエネルギー(富)を、幼稚で処理能力のない大多数の人間から、自己訓練を積み遂行能力があり尊敬に値する少数者の手へと、恒久的に移すことを究極目標とすることを決定した。(中略)全面的に予測可能な経済を達成するためには、社会の下層階級要素を全き統制下に置かなければならない。すなわち、こんなことになっているのは正しいことなのだろうかと気付かないうちに、しつけ、調教し、くびきを付けさせ、ずっと古い昔から行なわれている長期にわたる社会義務を飢えつけなければならない。P12-13

「ロスチャイルド氏が発見したエネルギー」

 
ロスチャイルド氏が発見したことは、(中略)「金力の外見をわがものにすれば、人は金力を与えてくれる」ということである。ロスチャイルド氏は、通貨または貸付預金には、もっと大きな富を(実際の保証の代わりに)手中にできるという約束と引き換えに、実際に持っている富を引き渡すきにさせる(中略)見せかけの力があるということを発見した。ロスチャイルド氏は、誰かの黄金ストックがある限りは、顧客にそれを見せて信用させ、実際に彼が手当てできる金額以上の手形を振り出せることに気付いた。ロスチャイルド氏は、個人や政府に約束手形で貸付けた。このことは自信を大変強めることになったであろう。それから彼は、一時的に資金不足にしたり、貸付システムのコントロールを強めたり、債務者たちが責務として出す担保を集めた。繰り返し繰り返し期限を切った。こういうことが圧力となって、あとは戦争の引き金を引くばかりとなるのが普通だった。次いで彼は、誰が戦争の勝利者となるかを決める通貨のコントロールに乗り出した。一国の経済システムのコントロールを彼に委ねることに同意した政府は、彼の支持を受けた。負債が増えれば増えるほど、債務者の敵に経済的な援助が保証された。この方法であがった利益で、ロスチャイルド氏はいやが上にも富み、いやが上にも富みを拡げることができた。彼は、大衆が貪欲であるがために、政府が貴金属と商品生産とサービス(国民総生産GNP)の裏付けなしに限度を超えて通貨を発行(インフレーション)しても平気でいることを見抜いたのである。P17-18


答えはない、あなたは何を選択する?

 哲学者プラトンは『国家』のなかで、「統治者は財産を一括して保持すべきだ」と明かしています。おもしろいのは(決して笑えないですが)、強大なる資本家=統治者が資本主義にどっぷりと浸かっているのに、最終的にはプラトンの発言のような社会主義思想を抱いているということです。
 3回に渡る当記事では、『肩をすくめるアトラス』を通じて「搾取するものと搾取される者」を描き、また、ウォール街でのデモを取り上げては、資本家と労働者との異常なる格差を示しました。実際問題として、私有財産を持つ意味がないと市場に参入する理由がなく、市場が存在しえないでしょう。それとは対称に、貧乏人は私有財産を持っていません。そればかりか、貧乏人は教育を受けたいが払うお金がないので、たいした仕事にありつけないという現状があります。そもそも当人が劣っているわけじゃないのです。貧しい国々を例にとってみるとわかります。その門戸を国際貿易に解放すれば、経済成長するなどと言われてきました。しかし実際はどうでしょう?それが間違いだということは、『従属理論』を展開したアンドレ・グンダー・フランクらが証明しています。国際貿易の自由化は、発展途上国の経済を援助するのではなく、発展途上国の原材料を奪われていると言っても過言ではないです。その原材料を元に、製品が作られ、財産が有り余る人々に買われます。その売買には発展途上国は入れないのです。不均衡な貿易システムが生じているおかげで、とても超えることの出来ない高い障壁が発展途上国にはあるのです。地元労働者にはスズメの涙ばかりのお金が給料され、利潤は外国勢によって分配されているのです。

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画像:http://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/article/20130922/366242/?P=2
 
 市場がなければ私たちは生きていくという活動ができません。しかし、行き過ぎた競争(という名の寡占、独占)も社会を混乱させます。社会主義者であったピエール=ジョセフ・プルードンは、「社会の没落と終焉は財産を持つことで得られた力の蓄積によるものである」と言いました。「極論だ!」と言われるでしょうが、決して的外れではないと思います。
 以上が3回に渡って書きたかったことです。まだまだ伝えたいことは山ほどあります。皆さんに知っていただきたい教訓は、「この世には私たちを欺いて、理想社会を作り上げようと謀略を働いている者たちがいる」ということです。私のことを「頭がおかしい」と思っていただいてもかまいません。でも、私が辿り着いた見解はこれ以外ないのです。彼らは世界を股にかけたプロパガンダを展開します。世界で何かとてつもない問題が発生した時、民衆がその問題を解決してくれるヒーローを待ち望んでいることを“彼ら”は知っています。そのヒーローを前々から用意しているのかもしれませんよ。また、とてつもない問題すらも自分たちで作り上げれば一石二鳥。理想社会を作り上げる次なるステップを踏めるのです。

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
拝金主義の世の中、カネの蛇口を握る者がふんぞり返ってるのかと思うと(・・;)
コメント欄ですが、会員でないとできませんので、会員でなくてもできるように変えて欲しいです。
assassins
2016/06/16 21:03
assassinsさん、すいません気付きませんでした。設定を変えましたので、どうぞよろしくお願いします。
ガンジーの精神(管理人)
2016/06/18 12:41

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